“唐蜀黍”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とうもろこし88.9%
たうもろこし11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夜の灯に照らされた西瓜の色は、物の色の涼しげなる標本と云ってもよい。唐蜀黍とうもろこしの付け焼きも夏の夜店にふさわしいものである。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
唐蜀黍とうもろこしの毛をすこし植えたように、鼻の下にうすひげが生えている、尺八を持っているから虚無僧と人も見ようが、うす汚い着物に、一腰ひとこしの太刀を帯び、乞食か侍か
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
里芋、大根、唐蜀黍たうもろこしなどの畑のそこはかとなくつらなりたる、殊に、白髮の老爺らうやの喪心したるやうに、默して背を日にさらしたる、皆これ等古驛に於て常に好く見る所の景なり。
秋の岐蘇路 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)