“唐土”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もろこし67.6%
とうど11.3%
たうど7.0%
から5.6%
モロコシ4.2%
からくに2.8%
あのち1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
百樹もゝき曰、唐土もろこしにも弘智こうちたる事あり。唐の世の僧義存ぎそんぼつしてのちしかばね函中はこのなかおき、毎月其でしこれをいだし爪髪つめかみのびたるを剪薙はさみきるをつねとす。
これは唐土とうどから伝来の品で、昔御先代の昭宣公が、冬になると召しておられたものですが、今の左大臣はまだ年がお若く、斯様なものを
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「それどころぢやありませんよ、唐土たうどの鳥ほどの、でつかいのが捕まり相ですぜ」
そういうことは唐土からにあるそうじゃ……女を男のように変えてしまって、変態ごのみの富豪おだいじんへ捧げる、そういうことだって唐土からにはあるそうじゃ。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
さゝなみの大津の宮に人となり、唐土モロコシ學藝ザエイタり深く、カラウタも、此國ではじめて作られたは、大友皇子か、其とも此お方か、と申し傳へられる御方オンカタ
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
と、握っていた薄刃物を、天井から宙へ下がっている、唐土からくに渡りらしい飾りのついた、切り子形のがん燈火にかざしながら、医師は決心したように云った。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
……漢権守様のご先祖は、唐土あのちのお方であられる筈じゃ……嬰児あかんぼの眼をわざと潰し、瞽婢ごひといって色を売らせる、そういうことも唐土からにはあるげな。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)