唐土たうど)” の例文
「それどころぢやありませんよ、唐土たうどの鳥ほどの、でつかいのが捕まり相ですぜ」
唐土たうどむかし咸寧かんねいとき韓伯かんはくなにがしと、王蘊わううんなにがしと、劉耽りうたんなにがしと、いづれ華冑くわちう公子等こうしら一日あるひ相携あひたづさへてきて、土地とちかみ蒋山しやうざんびやうあそぶ、廟中びやうちう数婦人すふじんざうあり、白皙はくせきにしてはなは端正たんせい
甲冑堂 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
天竺てんぢく靈山れいざん此處に來れり。唐土たうど天台山てんだいざんまのあたりここに見る。我が身は釋迦佛にあらず、天台大師てんだいだいしにてはなし。然れども晝夜ちうやに法華經をよみ、朝暮てうぼ摩訶止觀まかしくわんを談ずれば、靈山淨土にも相似たり。
「借金取や唐土たうどの鳥には驚かねえが、——こいつは全く變ですぜ、親分」
陰慘いんさんたる修羅しゆら孤屋こをくくらべると、こゝはかへつて、唐土たうど桃園たうゑんかぜく。
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)