“常”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つね76.8%
とこ6.3%
いつ4.2%
じょう2.8%
ただ2.1%
じやう2.1%
とき1.4%
ツネ1.4%
とこし0.7%
と0.7%
なみ0.7%
ふだん0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かうして林(はやし)の中(なか)の空氣(くうき)は、常(つね)に林(はやし)の外(そと)と比(くら)べて、晝間(ちゆうかん)は涼(すゞ)しく、夜間(やかん)は温(あたゝ)かで、從(したが)つて晝(ひる)と夜(よる)とで氣温(きおん)が急(きゆう)に變(かは)ることを和(やは)らげます。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
水きよき多摩のみなかみ、南むく山のなぞへ、老杉の三鉾五鉾、常(とこ)寂(さ)びて立てらくがもと、古りし世の家居さながら、大うから今も居りけり。
篁 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
と、宗教家は口癖のやうに言つてゐるが、さういふ宗教家は、常(いつ)も受ける方の地位には立つが、滅多に与ふる者にならうとはしない。
以前だったら、毎日のように、それこそ喜んで常(じょう)びッたりになったに違いない。……が、御新造のいなくなったいまとなっては、たのむ木蔭はお嬢さん一人。
春泥 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)
と主税は澄まして言い懸けたが、常(ただ)ならぬ夫人の目の色に口を噤(つぐ)んだ。菅子は息急(いきぜわ)しい胸を圧(おさ)えるのか、乳(ち)の上へ手を置いて
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
霧島躑躅(きりしまつつじ) 常(じやう)——常談(じやうだん)云つちやいけない。わたしなどはあまり忙(せは)しいものだから、今年(ことし)だけはつい何時(いつ)にもない薄紫(うすむらさき)に咲いてしまつた。
続野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「常(とき)。……あっ、常磐っ。おいっ、おいっ、どうした」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
常(ツネ)ニ帆影(ハンエイ)ニ随(シタガヒ)テ去(サ)リ 遠ク長天ノ勢ヒニ接ス
武者窓日記 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
吾々は常(とこし)えに批評者を得ることあたわざるか、貴兄の意願(ねがわ)くは聞くことを得ん、妄言多罪
師を失いたる吾々 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
時劫(じごふ)のすすみ老いせぬ愛の常(と)かげ。
独絃哀歌 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
と、いうような感(かんじ)もした。また、あの黒い鳥は常(なみ)の鳥でない、あの鳥が来てから何か自分の家に不幸が起るようなことがあるまいかとも思った。
不思議な鳥 (新字新仮名) / 小川未明(著)
母「喫べなせえヨウ、久右衞門(きゅうえもん)どんが、是なれば宜(よ)かろうって水街道へ行って生魚(なまうお)を買って来たゞ、随分旨い物(もん)だ常(ふだん)なら食べるだけれど、やア食えよウ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)