“生魚”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なまうお25.0%
なまうを25.0%
なまざかな20.0%
なま15.0%
さかな5.0%
しなもの5.0%
ローフイシユ5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
半七はそっと掃溜めをのぞいてみると、魚の骨はみな生魚なまうおであるらしかった。犬や猫がこんなに綺麗に生魚を食ってしまうのは珍らしい。
半七捕物帳:32 海坊主 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
土地とちにて、いなだは生魚なまうをにあらず、ぶりひらきたるものなり。夏中なつぢういゝ下物さかなぼん贈答ぞうたふもちふること東京とうきやうけるお歳暮せいぼさけごとし。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
いままで、生魚なまざかなでなければべなかった、ぜいたくなねこは、ふいに、人家じんかもないさびしい場所ばしょへ、ただひとかれたので、おどろいてしまいました。
小ねこはなにを知ったか (新字新仮名) / 小川未明(著)
犬は何か肉片のような物をくわえて、一目散に走り過ぎようとした。生魚なまの盤台から切身でも盗んだか——彦兵衛はむしろ微笑もうとした。
それでも若いうちは有難いもので、その晩一寝入りしますと又、翌る朝は何とのう生魚さかなを売りに行きとうなります。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
第一、生魚しなものをば持って来る漁師が、漁獲高とれだかを数えて持って来る者は一人も居りまっせん。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
生魚ローフイシユを食はぬ西洋人も、牡蠣だけは一向平氣に食ふことは日本人以上である。十年程前巴里へ行つた時、久々に今ま波蘭の公使をしてゐられる伊藤述史君に會つた。
異国さかな雑談 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)