“さかな”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:サカナ
語句割合
63.9%
28.3%
下物4.6%
0.7%
魚類0.3%
菜蔵果品0.3%
逆撫0.3%
魚肉0.3%
生魚0.2%
0.2%
酒殽0.2%
酒肴0.2%
魚族0.2%
魚肴0.2%
鮮魚0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さかなは何があるな。甲州街道こうしゅうかいどうへ来て新らしい魚類を所望する程野暮ではない。何か野菜物か、それとも若鮎わかあゆでもあれば魚田ぎょでんいな」
怪異暗闇祭 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
まだちいさいから、こんななかでもひろ世界せかいおもうのか、満足まんぞくするように、べつにさかなどうしで、けんかをするようすもえませんでした。
川へふなをにがす (新字新仮名) / 小川未明(著)
此の通り徳利とくりを提げて来た、一升ばかり分けてやろう別に下物さかなはないから、此銭これで何ぞすきな物を買って、夜蕎麦売よそばうりが来たら窓から買え
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
朝といえども省かない。さかなには選嫌えりぎらいをしなかったが、のだへい蒲鉾かまぼこたしんで、かさずに出させた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
魚類さかなが売れません。まあ云うてみればこの奥の手を持たん奴は魚売の仲間かずに這入らんようなもので……ヘヘヘ。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
腰をあげたところで、小婢が酒と菜蔵果品さかなを持って来た。
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
みだりに逆撫さかなでさせたくないといふ真意から
夏の夜の夢 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
ずつと以前いぜんさかのぼつて、弦月丸げんげつまる沈沒ちんぼつ當時たうじ實况じつけう小端艇せうたんてい漂流中へうりうちうのさま/″\の辛苦しんく驟雨にわかあめこと沙魚ふかりの奇談きだんくさつた魚肉さかな日出雄少年ひでをせうねんはなつまんだはなし
それでも若いうちは有難いもので、その晩一寝入りしますと又、翌る朝は何とのう生魚さかなを売りに行きとうなります。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
生魚さかな陸上あげるのと
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「アトから古い漁師に聞いてみましたら、それは珍らしいものを見なさった。それはやっぱり鮫の仲間で、鯨の新婚旅行には附き物のマクラうおチウさかなで……」
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
はやく酒殽さかなをつらねてすすめまゐらすれば、八四万作しやくまゐれとぞおほせらる。かしこまりて、美相びさう若士わかさぶらひ膝行ゐざりよりて八五瓶子へいじささぐ。かなたこなたにさかづきをめぐらしていと興ありげなり。
無けなしのぜにをハタキ集めてやっと五合ます一パイの酒を引いたが、サテ、酒肴さかなを買う銭が無い。向うの暗い棚の上には、章魚たこの丸煮や、蒲鉾の皿が行列している。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
イヤイヤあれはれいによりて人間にんげんどもの勝手かって仮構事つくりごとじゃ。乙姫様おとひめさまけっして魚族さかな親戚みうちでもなければまた人魚にんぎょ叔母様おばさまでもない……。
窮理きゆうりけつしてなるにあらず実践じつせんなんあさしと云はんや。魚肴さかな生臭なまぐさきがゆゑやすからず蔬菜やさい土臭つちくさしといへどもたふとし。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
「あたりめえだ、中華の米のさと鮮魚さかなさとといわれるこの江州でいながら、死んだ魚の飴煮あめにや吸物なんぞ食わせやがって」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)