“若鮎”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わかあゆ91.7%
さあゆ8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さかなは何があるな。甲州街道こうしゅうかいどうへ来て新らしい魚類を所望する程野暮ではない。何か野菜物か、それとも若鮎わかあゆでもあれば魚田ぎょでんいな」
怪異暗闇祭 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
六角の象嵌鍔ぞうがんつばあいよりの柄糸つかいと、めぬきは四代光乗こうじょうが作らしく、観世水かんぜみず若鮎わかあゆめこまれ、柳しぼりのさやごしらえ、なんともいえない品格がある。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
若鮎さあゆはあの秋の雁のように正しく、可愛げな行列をつくって上ってくるのが例になっていた。わずかな人声が水の上に落ちても、この敏感な慓悍ひょうかんな魚は、花の散るように列を乱すのであった。
幼年時代 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
背中に黒いほくろのある若鮎さあゆが上ってきた。
幼年時代 (新字新仮名) / 室生犀星(著)