“藍”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あい76.1%
あゐ20.9%
らん1.3%
あお0.4%
あを0.4%
インディゴオ0.4%
ゴス0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ある親島から支島へ、カヌウで渡った時、白熱の日の光に、の透通る、澄んで静かな波のひと処、たちまち濃い萌黄に色が変った。
灯明之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
伜孫三郎の腕の中に、辛くも擧げた孫六の顏は、月の光の中ながらいたやう、自分の脇差に胸を貫かれて、最早頼み少ない姿です。
水は漫々としてえ、まばゆき日のかげもここの森にはささで、水面をわたる風寒く、颯々として声あり。おじはここに来てソとわれをおろしつ。
竜潭譚 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
白魚橋のい空を、乱れた提灯の影が点々と駈け出して行った。——むろん東儀が河の中からそこに認めた郁次郎は、とうに夕闇の深くへその姿をましていた。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
四十ばかりのでした、には浅黄のヅキンをかぶり、には墨染のキモノをつけ、もカウカケにつヽんでゐました、そのは、をおもはせるやうにかヾやいてゐました。
桜さく島:見知らぬ世界 (新字旧仮名) / 竹久夢二(著)
何という崇高さだったろう! 下の方は氷河の陰翳の如く、上に行くにつれ、暗いから曇った乳白に至る迄の微妙な色彩変化のあらゆる段階を見せている。
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)
「この深紅の艶の下によく思いきってを使いましたな。ふうむ。——なかなかいい」
伊太利亜の古陶 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)