らん)” の例文
水は漫々としてらんたたえ、まばゆき日のかげもここの森にはささで、水面をわたる風寒く、颯々さっさつとして声あり。おじはここに来てソとわれをおろしつ。
竜潭譚 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それかららんの中に菘藍という種類がある。これは染めた後の色はどういうものか私は知らない。従って工業的に価値があるかないか存じませんが、支那では専ら作って居って、大変実用に使って居る。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
かくて大沼おおぬまの岸に臨みたり。水は漫々としてらんたたへ、まばゆき日のかげも此処ここの森にはささで、水面をわたる風寒く、颯々さつさつとして声あり。をぢはここに来てソとわれをおろしつ。
竜潭譚 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)