“陰翳”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いんえい66.7%
かげ24.4%
くもり4.4%
くらさ2.2%
ニュアンス2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いずれも散文精神の伴奏として陰翳いんえいのような役割をしている先生の詩情が、詩の形をとって真正面から打ち出されたものがない代りに
「珊瑚集」解説 (新字新仮名) / 佐藤春夫(著)
には木陰こかげけてしんみりとたがひむね反覆くりかへとき繁茂はんもしたかきくり彼等かれらゆゐ一の味方みかた月夜つきよでさへふか陰翳かげ安全あんぜん彼等かれらつゝむ。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
いかに神のようなお師匠さまの眼にも何かの陰翳くもりが懸かっているのではあるまいかと、彼も一度は疑った。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
何がなしに気がいて、智恵子は早々さつさと箸を捨てた。何をするでもなく、気がソワ/\して、妙な陰翳くらさが心に湧いて来る。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
心理的陰翳ニュアンスを表現する語彙の豊かさとを必要とするものである。
二つの戯曲時代 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)