“繁茂”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はんも57.7%
しげり19.2%
しげ15.4%
おいしげ3.8%
しげみ3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
『市当局の配慮により、我が市は今や、樹木の鬱蒼うっそう繁茂はんもせる公園によって飾られ、炎暑のこうにも清涼の気を満喫しるに至れり。』
街道には久しく村落がないが、西方には楊樹のやや暗い繁茂しげりがいたるところにかたまって、その間からちらちら白色褐色の民家が見える。
一兵卒 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
この小さな、緑色に繁茂しげり栄えた島の中には、まれに居る大きなありのほかに、私たちを憂患なやまとりけもの昆虫はうものは一匹も居ませんでした。
瓶詰地獄 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
木立も草叢も繁茂おいしげっているから、夏季になれば蛇も這出そう、蛙も飛出そう、のみ怪しむにも及ばぬ事と、最初は誰も気にも留めずに打過ぎたが
池袋の怪 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
たゞ折々をり/\きこゆるものは豌豆ゑんどうさやあつい日にはじけてまめおとか、草間くさまいづみ私語さゝやくやうな音、それでなくばあきとり繁茂しげみなか物疎ものうさうに羽搏はゞたきをする羽音はおとばかり。熟過つえすぎ無花果いちじくがぼたりと落ちる。
怠惰屋の弟子入り (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)