“しげ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
60.1%
28.0%
4.7%
2.7%
繁茂1.4%
0.7%
0.3%
志下0.3%
0.3%
紫芽0.3%
(他:3)1.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いで、その妻は見るもいとはしき夫のそばに在る苦を片時も軽くせんとて、彼のしげ外出そとで見赦みゆるして
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
雨はいよいよしげく、いぶせさは二人にとって何か突然な出来事の期待をかけるほど、陰鬱いんうつち入らせた。
姫たちばな (新字新仮名) / 室生犀星(著)
横笛四邊あたりを打ち見やれば、八重葎やへむぐらしげりて門を閉ぢ、拂はぬ庭に落葉つもりて、秋風吹きし跡もなし。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
草夾竹桃くさけふちくたうはながもさ/\としげつたまま向日葵ひまわりそばれつをなして
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
草がからだを曲げて、パチパチ云ったり、さらさら鳴ったりしました。霧が殊にしげくなって、着物はすっかりしめってしまひました。
種山ヶ原 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
草がからだを曲げて、パチパチ言ったり、さらさら鳴ったりしました。霧がことにしげくなって、着物はすっかりしめってしまいました。
風の又三郎 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
しげちゃんは、いしひろって、おんなほうかってげようとしたのを、にいさんが、
雪の降った日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「おしげさんでしょう、そんな悪口をいうのは。あの人の口にかかっちゃ、たいていのものはかなわないからね」
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
はっと、うしろを振り顧ると、紫陽花あじさい繁茂しげっている崖の中腹に、黒い、覆面の魔物が、肩先を見せて、逃げかけた。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かたへに一ぽんえのきゆ、年經としふ大樹たいじゆ鬱蒼うつさう繁茂しげりて
蛇くひ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
外へ出ると、人の往来ゆききは漸くしげくなり、チョイトチョイトの呼声も反響するように、路地の四方から聞えて来る。
寺じまの記 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
四十五年の御代みよ長く、事しげき代の御安息みやす無く、六十路むそぢあまり一年ひととせ御顔みかおに寄する年の波、御魂みたましたふ西の京、吾事終へつとうそむきて、君きましぬ東京に。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
すると、こんもり繁った菩提樹の木のあいだの、すぐりや接骨木にわとこ莢叢がまずみやライラックのしげみの中から、忽然こつぜんとして、古ぼけて、まるで残骸のようになった緑色の四阿あずまやが現われた。
ところは沼津の志下しげで、そこに某侯爵の別荘があった。
相摸さがみさがという字に楠正成くすのきまさしげしげという字だが、相成さがしげじゃア分らねえし、又きもじさまとア誰の名だか、それから
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「いにしえから、松江のすずきなますにして賞味するときには、かならず紫芽しげはじかみをツマに添えるという。薑はあるか」
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
寺の前がすぐ大堰川の流で「梵鐘ぼんしょうは清波をくぐって翠巒すいらんひびく」というすずしい詩偈しげそのままの境域であります。
鯉魚 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「この荒地は肥えてると見えるな。稲がしげりきってるだ。平助どんの骨折り甲斐だけあらあな。」
土地 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
神には撃たれ友には誤解せらる、みずから自己のために弁明するもすこしの効なく、神の我を苦むる手はゆるまず友の矢はますますしげきたり注ぐ。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)