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『土地』
ふりがな文庫
『
土地
(
とち
)
』
鬱陶しい梅雨の季節が過ぎ去ると、焼くがような太陽の光が、じりじりと野や山に照りつけ初めた。畑の麦の穂は黄色く干乾び、稲田の水はどんよりと温み、小川には小魚が藻草の影に潜んだ。そして地面からまた水面から、軽い陽炎がゆらゆらと立昇るのを、蒸し暑 …
著者
豊島与志雄
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「青年」1924(大正13)年4月
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約22分(500文字/分)
朗読目安時間
約36分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
青
(
しげ
)
所
(
とけ
)
女
(
あま
)
入
(
へえ
)
前
(
めえ
)
拓
(
ひれ
)
定
(
じょう
)
一体
(
いってえ
)
温
(
ぬる
)
暴
(
あ
)
独自
(
ひとり
)
瞞
(
ごま
)
耘
(
うな
)
小魚
(
こうお
)
山壌
(
さんじょう
)
入相
(
いりあい
)
初作
(
はつざく
)
夕炊
(
ゆうげ
)
服装
(
なり
)
塒
(
ねぐら
)
稲苗
(
なえ
)
荊棘
(
いばら
)
行人
(
こうじん
)
襯衣
(
シャツ
)
陽炎
(
かげろう
)
初番
(
しょて
)