“行人”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうじん48.9%
かうじん24.4%
ぎょうにん11.1%
ゆくひと6.7%
ギヤウニン6.7%
ぎやうにん2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
橋の上にはしばらくの間、行人こうじんの跡を絶ったのであろう。くつの音も、ひづめの音も、あるいはまた車の音も、そこからはもう聞えて来ない。
尾生の信 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
予はしばしば、同氏と神を論じ、神の愛を論じ、更に人間の愛を論じたるの後、半夜行人かうじん稀なる築地居留地を歩して、独り予が家に帰りしを記憶す。
開化の殺人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
紐を解き敷いて、折り返しかぶれは、やがて夜のふすまにもなりまする。天竺の行人ぎょうにんたちの僧伽梨そうぎゃりと言うのが、其でおざりまする。早くお縫いあそばされ。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
云ふ一体に新道には不平と見え馬も舊道行人ゆくひとも舊道なり只運送馬車のみ道は遠けれど平坦たひらゆゑ新道を驅けるとぞ此邊の屋作り皆な玄關搆へにていかめしく男も雪見袴ゆきみばかまとかいふものを
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
紐を解き敷いて、折り返しカブれば、やがて夜のフスマにもなりまする。天竺の行人ギヤウニンたちの著る僧伽梨ソウギヤリと言ふのが、其でおざりまする。早くお縫ひあそばされ。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
紐を解いて敷いて、折り返してかぶれば、やがて夜のふすまにもなりまする。天竺の行人ぎやうにんたちの著る袈裟けさと言ふのが、其で御座りまする。早くお縫ひなされ。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)