“嚴”のいろいろな読み方と例文
新字:
読み方割合
きび26.3%
いか22.2%
いかめ11.1%
おごそ9.1%
おごそか7.1%
げん4.0%
いづ3.0%
いつ3.0%
きびし3.0%
いかつ2.0%
いつく2.0%
やかま2.0%
キビ2.0%
おご1.0%
きつ1.0%
イカ1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、この限られた區域の内で、毎日一時間は屋外そとで過さねばならなかつた。私たちの着物は、きびしい寒さを防ぐには十分ではなかつた。
顏も體格に相應して大きな角張つた顏で、鬚が頬骨の外へ出てる程長く跳ねて、頬鬚の無い鍾馗そのまゝのいかめしい顏をしてゐた。
子をつれて (旧字旧仮名) / 葛西善蔵(著)
さういふことを餘程六ヶ敷むづかしい言葉を用ひて書くべきだ、さういふ窮屈を忍んで、決りきつたやうな眞面目さうな、いかめしさうな
桃の雫 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
今日けふ江戸表御老中えどおもてごらうぢうから、御奉書おほうしよ到着たうちやくいたした。一にち支度したく三日みつか道中だうちうで、出府しゆつぷいたせとの御沙汰ごさたぢや。』と、おごそかにつた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
我等これが許にいたりぬ、あゝロムバルディアの魂よ、汝の姿は軒昂けだかくまたいかめしく、汝の目はおごそかにまたゆるやかに動けるよ 六一—六三
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
貴樣きさま等は書物のむしに成つてはならぬぞ。春日かすがは至つてちよくな人で、從つて平生もげんな人である。貴樣等修業に丁度ちやうど宜しい。
遺教 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)
あまかほばせ、大御身おほみまいづのひかりを。
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
いつかしき昔の父、おもかげに今し立ち、いさぎよしわが父やげに、昭和八年一月元旦、父の子は我は、ころばえて涙しながる。
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
今夜こんや……こなたひにく……をんなかげらうと、かねてつけねらうてるによつて、きびし用心ようじんふか謹愼つゝしみをしますやう、こなたつうじて、こゝろづけがしたかつたのぢや。
三人の盲の話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
ひげ旦那だんなは、まゆうすい、ほゝふくれた、くちびるあつい、目色めつきいかつ猛者構もさがまへ出尻でつちりで、ぶく/\ふとつた四十ばかり。
銭湯 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
差覗さしのぞのききずりの垣根越かきねごしくら廂合ひあはひまで、けばみな花壇くわだんがあつて、なかにはわすれたやうな、植棄うゑすてたかとおもふ、なんよくのないのさへえて、いつくしくしづかなは、派手はで大樣おほやうなる紅白こうはく
飯坂ゆき (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
私に對しても前とは違つて、いやに叮嚀になりました。僅の間でも主從は主從だからと、伯母のやかましいいましめがあつたのださうです。
反古 (旧字旧仮名) / 小山内薫(著)
太政官符ダジヤウグワンプに、更にキビしい添書コトワキがついて出ずとも、氏々の人は皆、目の前のすばやい人事自然の交錯した轉變テンペンに、目を瞠るばかりであつたので、久しい石城シキの問題も、其で、解決がついて行つた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
うつとしておごそかに立てる影かな。
カンタタ (旧字旧仮名) / ポール・クローデル(著)
平次、御奉行朝倉石見守あさくらいはみのかみ樣からきつい御達しだ、——近頃府内を騷がす盜賊、盜んだ品を返せば罪はないやうなものではあるが、あまりと言へばお上の御威光をないがしろにする仕打だ。
伊久米といふは伊久久米の省略にてもあらんか。伊久イク伊香イカイカなどゝ同じく蒙古語の yeke に通ひて、大の義なるべければ、伊久米も大來目も同義なりといふことを得べし。
卑弥呼考 (旧字旧仮名) / 内藤湖南(著)