“靜”のいろいろな読み方と例文
新字:
読み方割合
しづ54.4%
しづか35.1%
せい1.8%
1.8%
ぢつ1.8%
しい0.9%
じつ0.9%
しずか0.9%
しずま0.9%
しづま0.9%
そつ0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
居室へやかへつてると、ちやんと整頓かたづいる。とき書物しよもつやら反古ほごやら亂雜らんざつきはまつてたのが、もの各々おの/\ところしづかにぼくまつる。
都の友へ、B生より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
昨夜ゆうべもすがらしづかねぶりて、今朝けされよりいちはなけにさまし、かほあらかみでつけて着物きものもみづからりしを取出とりいだ
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
だが大事にいたらずむことはたしかだ、と金太郎は、そく度を増してゆく自轉車の上で、何の問題を解くときのやうに冷せいすい理した。
坂道 (旧字旧仮名) / 新美南吉(著)
同じ事なら、竹矢來を組んでよ、檢視けんしの役人附添の上、ドンドンと太鼓を叩いて、揚幕からんづ/\と出てみたいやな。
ぢつつてると、天窓あたまがふら/\、おしつけられるやうな、しめつけられるやうな、犇々ひし/\おもいものでおされるやうな、せつない、たまらないがして、もはや!よこたふれようかとおもつた。
星あかり (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「どつこい、謝まつた。逃げちやいけねえ、今日は大眞面目に頼み事があるんだ。しいちやんは、近頃評判の音羽の唐花屋からはなやへ買物に行つたことはないか」
ひとたてが、ぞろ/\とくと、大袈裟おほげさのやうだが待合室まちあひしつには、あとにわたし一人ひとりつた。それにしてもじつとしてはられない。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
しずかなり、ひとり坐れば。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
私は勘忍強いお相手になつておとなしくしずまつてはゐなかつたでせう。あなたに仕事の分前を割當てゝ、それを完成するやうに強制し、さもなければ未完成のまゝはうつておいたでせう。
れよりは室内しつないまたおともなく、ひツそりとしづまかへつた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
すると、老僧はその茶碗を手にとつて底に一滴も殘さぬやうに仰向いて茶碗を啜り、空になつた茶碗をそつと茶托の上に伏せて置かれた。人は平素の行儀を一朝にして改むることは出來ない。
湖光島影:琵琶湖めぐり (旧字旧仮名) / 近松秋江(著)