“靜寂”のいろいろな読み方と例文
新字:静寂
読み方割合
せいじやく26.7%
しじま20.0%
じやうじやく13.3%
さびしさ6.7%
しづかさ6.7%
しづけき6.7%
しづけさ6.7%
しゞま6.7%
ひつそり6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なつかしい靜寂せいじやくを覺ゆる。中で最も親しみ深いそれを感ずるのは樹木を見る時である。また、森林を見、且つおもふ時である。
底深い群青色ぐんじやういろの、表ほのかにいぶりて弓形に張り渡したる眞晝の空、其處には力の滿ち極まつた靜寂しじま光輝かがやきがあり、悲哀かなしみがある。
靜寂じやうじやく』のつぶやきか。あな、花びらの
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
靜寂さびしさきよごと
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
かの神の貧しき人のしき一生を我に語れる光、相和する聖徒のなかにて、このとき靜寂しづかさを破りて 三一—三三
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
吾は聽く、夜の靜寂しづけきに、したゝりの落つるをはた、落つるを。
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
顏を洗ふべく、靜かに井戸にちかづいた自分は、敢て喧ましき吊車の音に、この曉方の神々しい靜寂しづけさを破る必要がなかつた。
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
山の湖のやうな、しかし底になにか無氣味なものを孕んでゐる靜寂しゞまのなかで、寢るまへの二三時間古賀は自分の考へをまとめようと努力しはじめた。——
盲目 (旧字旧仮名) / 島木健作(著)
靜寂ひつそり人氣ひとけのなくなつたとき頽廢たいはいしつゝあるその建物たてもの何處どこにも生命いのちたもたれてるとはられぬほどかなしげであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)