“静寂”のいろいろな読み方と例文
旧字:靜寂
読み方(ふりがな)割合
しじま42.0%
せいじゃく25.0%
しずけさ10.7%
しずか6.3%
しずかさ2.7%
しづけさ2.7%
せいじやく2.7%
しづか1.8%
しゞま1.8%
さびしさ0.9%
(他:4)3.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“静寂”を含む作品のジャンル比率
文学 > その他の諸文学 > その他のヨーロッパ文学23.5%
文学 > 日本文学 > 小説 物語2.4%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)0.6%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
掛け声、手拍子、足踏みの声、そうして音頭取りの美しい声! それが山谷に木精こだまして、深夜の静寂しじまを振るわせる。……
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
蜩の声は、壮年期の弔歌ちょうかに聞え、都を中心とする時の潮鳴りが、山の静寂しじまとは逆に、心へ底波を打ってくる。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
静寂せいじゃくな闇の中に、やがてハリハリと杉の枯れ葉の燃える音がした。続いて枯れ柴のパチパチと燃え上がる音がして来た。
蜜柑 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
といっているとき、夜の静寂せいじゃくを破って、どどーんの一大音響が聞え、愛宕山あたごやまが、地震のように動いた。
爆薬の花籠 (新字新仮名) / 海野十三(著)
閃光が瞼を貫いて、裂く様な叫声を聴いたが、一瞬後の室内は、焦げた毛の臭が漂うのみで、さながら水底の様な静寂しずけさだった。
後光殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
ケリルはそう言いながらフェルガルに矢を投げつけた、矢がフェルガルの眼に当った、彼は暗黒やみ静寂しずけさを知って息が絶えた。
約束 (新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
まだ宵ながら山奥の夜は静寂しずかで、ただ折りおりに峰を渡る山風が大浪の打ち寄せるように聞えるばかりであった。
木曽の旅人 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
今までは凍り着いたように静寂しずかであった町も村も、にわかに何となくさわがしくなった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
何か囁いてはいるらしいが、この初夏の名月の夜の、あたりの静寂しずかさを破るまいとしてか、その話し声はしめやかであった。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
デュアック お二人のおいでなされますあの静寂しずかさの中からは、ただお二人のお名だけが、落ちる露のように、落ちてまいります。
ウスナの家 (新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
夏もまだ深からぬ夜の甘さが、草木の魂をとろかして、天地あめつちは限りなき静寂しづけさの夢をめた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
顔を洗ふべく、静かに井戸にちかづいた自分は、敢てかしましき吊車の音に、この暁方あかつきがたの神々しい静寂しづけさを破る必要がなかつた。
葬列 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
のんどりとして静寂せいじやく田畠たはたには、つち湧出わきでて、装上もりあがるやうなかはづこゑ
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
空色そらいろしづむ内陣ないぢんの闇ほのぐらき静寂せいじやくに、
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
斯ういふ静寂しづかな、世離れたところに立つて、其人のことをおもひ浮べて見ると、丁度古蹟を飾る花草のやうな気がする。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
……水鶏くひなはしるか、さら/\と、ソレまた小溝こみぞうごく。……うごきながら静寂しづかさ。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
えいツ、おうツ! えいツ、おうツ! と、あたりの静寂しゞまを破つて、凜々たる声が聞えてゐた。
「学生警鐘」と風 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
聴衆は、水を打つたやうな静寂しゞまの裡に、全身の注意を二つの耳に蒐めてゐた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
頼母が網行燈をひっさげて、座敷牢から立去った後は、闇と静寂さびしさばかりが座敷牢を包み、人気は全く絶えてしまった。
仇討姉妹笠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
吾は聴く、夜の静寂しづけきに、したたりの落つるをはた、落つるを。
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
相変らず静寂しんとしている。
霜凍る宵 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
散るとなく、心の熱も静寂じやうじやくくゆりに沈み、
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
静寂じやうじやくふかみにうめく夜の色。
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
試みは失敗らしく、数分間は静寂せいしゅくうちに流れた。
水晶の栓 (新字新仮名) / モーリス・ルブラン(著)