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静寂
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しづか
ふりがな文庫
“
静寂
(
しづか
)” の例文
旧字:
靜寂
壁は壁紙で張りつめて、それが
煤
(
すゝ
)
けて茶色になつて居た。粗造な床の間、紙表具の軸、外には古びた火鉢が置いてあるばかりで、何となく世離れた、
静寂
(
しづか
)
な僧坊であつた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
……
水鶏
(
くひな
)
が
走
(
はし
)
るか、さら/\と、ソレまた
小溝
(
こみぞ
)
が
動
(
うご
)
く。……
動
(
うご
)
きながら
其
(
そ
)
の
静寂
(
しづか
)
さ。
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
斯ういふ
静寂
(
しづか
)
な、世離れたところに立つて、其人のことを
想
(
おも
)
ひ浮べて見ると、丁度古蹟を飾る花草のやうな気がする。丑松は、血の湧く思を抱き乍ら、円い柱と柱との間を往つたり来たりした。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
あゝ、精舎の
静寂
(
しづか
)
さ——丁度其は古蹟の内を歩むと同じやうな
心地
(
こゝろもち
)
がする。
円
(
まる
)
い塗柱に懸かる時計の針の刻々をきざむより外には、
斯
(
こ
)
の高く暗い天井の下に、一つとして音のするものは無かつた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
静
常用漢字
小4
部首:⾭
14画
寂
常用漢字
中学
部首:⼧
11画
“静寂”で始まる語句
静寂間
静寂不動
静寂主義者