名にし負うアンジアン湖畔の夜半。小さい桟橋に繋いだ二隻のボートが、静かな暗にゆらりゆらりと揺れて、夕靄の立ち籠むる湖面の彼方、家々の窓にともる赤い灯影、アンジアン娯楽場の不夜城はキラキラと美しく水の面に映っている。時はちょうど九月の末、雲間 …
| 著者 | モーリス・ルブラン |
| 翻訳者 | 新青年編輯局 |
| ジャンル | 文学 > フランス文学 > 小説 物語 |
| 原題 | LE BOUCHON DE CRISTAL |
| 初出 | 「新青年 (第二巻第九號)夏季増刊」1921(大正10)年8月 |
| 文字種別 | 新字新仮名 |
| 読書目安時間 | 約2時間3分(500文字/分) |
| 朗読目安時間 | 約3時間25分(300文字/分) |