“垂帳”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すいちょう40.0%
たれまく20.0%
とばり20.0%
カアテン20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
慨嘆していたりしていますので、次の間の垂帳すいちょうのかげでぬすみ聞きしていましたところ、いま申しあげたように、丞相様に毒を盛って
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
隣室をくぎった垂帳たれまくのふっくりとした襞の凹所くぼみは紫水晶のそれのような微妙な色彩いろあいをつけ出した。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
だが、ふと内陣の壇を仰ぐと、御厨子みずしのうちには本尊仏もなかった、香華こうげびんもない、経机きょうづくえもない、がんもない、垂帳とばりもないのである。吹きとおる風だけがさわやかであった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ルパンが眼前に閉された垂帳カアテン豁然かつぜんとして開かれた。彼が今日まで黒暗々裡に、暗中模索に捕われていた迷宮に、忽焉こつえんとして一道の光明が現れたのを覚えた。
水晶の栓 (新字新仮名) / モーリス・ルブラン(著)