“すいちょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
衰兆27.8%
推重22.2%
翠帳16.7%
垂帳11.1%
垂釣5.6%
垂髫5.6%
衰凋5.6%
酔蝶5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
最後となっては、劉禅の親政と、宦人かんじん黄皓こうこうの専横などが、いよいよ衰兆すいちょうに拍車をかけていた。
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その日まねかれた賓客は当時の列侯中博学を以て推重すいちょうせられた冠山松平定常かんざんまつだいらさだつね土岐とき八十郎、幕府の奥儒者成島東岳なるしまとうがくの養子稼堂かどう、主人述斎の六男林復斎
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
居間との境を仕切る重い翠帳すいちょうを背景にして、眼醒めんばかりあざやかな全裸の姿態が今私の前に佇んでいるのであった。
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
その前にある錦の垂帳すいちょうはズタズタに斬りさかれていた。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
季節による魚族の動きは、江辺垂釣すいちょうの客の関心事であるばかりではない。自然を愛する詩人に取ってもまた好個の題目でなければならぬ。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
垂髫すいちょうのろうろうしさを以て、繊小な足跡を山上の火山灰に印したと聞いては、眉を描き、眼尻を塗り、蘇芳すおうに頬を染める女学生すらある今日に
女子霧ヶ峰登山記 (新字新仮名) / 島木赤彦(著)
……だが、人間の衰凋すいちょうは、その人間にはわからないのが世の常かもしれん
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
或時優善は松川飛蝶まつかわひちょう名告なのって、寄席よせに看板を懸けたことがある。良三は松川酔蝶すいちょうと名告って、共に高座に登った。鳴物入なりものいりで俳優の身振みぶり声色こわいろを使ったのである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)