“蘇芳”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すおう58.8%
すはう35.3%
すほう5.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かぶせた半纏はんてんを取ると、後ろから袈裟掛けさがけに斬られた伊之助は、たった一刀の下に死んだらしく、蘇芳すおうを浴びたようになっております。
年のせいで咽喉の皮膚がたるみ、酒焼けなのか潮焼けなのか、首が蘇芳すおうでも塗ったように赤いので、そのへんが七面鳥の喉袋のどぶくろみたいにみえる。
復活祭 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
冠せた半纏はんてんを取ると、後ろから袈裟掛けさがけに斬られた伊之助は、たつた一刀の下に死んだらしく、蘇芳すはうを浴びたやうになつて居ります。
その牡丹は、けふもまだあちこちに咲き殘つてゐる椿、木瓜ぼけ海棠かいだう、木蓮、蘇芳すはうなどと共に、花好きの妻の母が十年近くも一人で丹精した大事な植木です。
行く春の記 (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)
首筋が蘇芳すほうでも塗ったように真赤なところまでおなじだ。ちょうどウェルズの未来小説に出てくる〈科学人間〉にそっくりな感じだった。
だいこん (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
何しろ一刀ひとかたなとは申すものの、胸もとの突き傷でございますから、死骸のまわりの竹の落葉は、蘇芳すほうみたようでございます。いえ、血はもう流れては居りません。
藪の中 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)