“蘇枋”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
すおう60.0%
すはう33.3%
スオウ6.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
農家がパラパラと蒔かれていたが、多くは花に包まれていた。白いのは木蓮か梨の花であろう。赤紫に見えるのは、蘇枋すおうの花に相違ない。
血ぬられた懐刀 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
かれの半身はなま血にまみれて、そこらに散っている俳諧の巻までも蘇枋すおう染めにしているので、惣八は腰がぬけるほどに驚いた。
半七捕物帳:36 冬の金魚 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
古び赤茶け、ところどころ破れ、わたを出している畳の上には、蘇枋すおうの樽でも倒したかのように、血溜りが出来ておりました。
犬神娘 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
左の紫檀したんの箱に蘇枋すおうの木の飾り台、敷き物は紫地の唐錦からにしき帛紗ふくさは赤紫の唐錦である。
源氏物語:17 絵合 (新字新仮名) / 紫式部(著)
昔は凧の絵の赤い色は皆な蘇枋すおうというもので描いたので、これはやはり日本橋の伊勢佐という生薬しょうやく屋で専売していたのだが、これを火で温めながら、凧へ塗ったものである。
凧の話 (新字新仮名) / 淡島寒月(著)
山吹の花ちりがたとなりぬれば蘇枋すはうは染めぬ紫の枝
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
山吹の花ちりがたとなりぬれば蘇枋すはうは染めぬ紫の枝
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
つつじ、芍薬しやくやくふぢ蘇枋すはう
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
あれは蘇枋すはう、こつちは金雀兒えにしだ、それからその隣りはライラックと、——それに答へてくれたのは、結局、二人がかりでその花のありかを漸つと教へたので、そんな花が吹いてゐることにその度にはじめて氣のついたやうな顏をする老いたる父親だつた。
おもかげ (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)
照り満つ蘇枋すはうの実の、
海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
普通に茜染めのあった時代にせの茜染めがあった。それは蘇枋スオウで染めたもので本当の茜染めよりはその色が赤かったのである。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)