“大蘇芳年”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たいそよしとし80.0%
おおそよしとし20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
血の臭いに酔って、無暗むやみに吠え付く犬を叱りながら、桐油とうゆをすっぽりかぶって、降りしきる細雨の中をやって来たのは、絵師の月岡米次郎つきおかよねじろうこと、大蘇芳年たいそよしとしの一風変った姿です。
芳年写生帖 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
子爵はやはり微笑を浮べながら、私のことばを聞いていたが、静にその硝子戸棚の前を去って、隣のそれに並べてある大蘇芳年たいそよしとしの浮世絵の方へ、ゆっくりした歩調で歩みよると
開化の良人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ちょうど大蘇芳年おおそよしとしの血みどろな木版画が絵草紙屋の店頭を飾っていた邏卒らそつ時代なんだが、その頃ドナウヴェルト警察に、現在科学警察を率いている君よりも遙かに結構な推理力を備えた
聖アレキセイ寺院の惨劇 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)