“身振”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みぶり67.6%
みぶ10.8%
みぶる8.1%
しな2.7%
みぶるい2.7%
みぶるひ2.7%
ジェスト2.7%
ゼスチュア2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
当時西語にいわゆるシニックで奇癖が多く、朝夕ちょうせき好んで俳優の身振みぶり声色こわいろを使う枳園の同窓に、今一人塩田楊庵しおだようあんという奇人があった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
飴売あめうり土平どへい道化どうけ身振みぶりに、われをわすれて見入みいっていた人達ひとたちは、っていたような「おせんがた」というこえくと、一せいくびひがしけた。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
良久しばらくして芋蟲いもむしくちから煙管きせるはなし、二つ三つあくびをして身振みぶるひしたかとおもふと、やがきのこしたくさなかへ這ひみました、たゞのこして
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
何でもしきりに身振しなをしている。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼は自分の肉体に、あらゆる醜穢しゅうえを塗り付けた後、自分の心の状態が如何に落魄らくはくするだろうと考えて、ぞっと身振みぶるいをした。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
生活の堕落は精神の自由を殺す点に於て彼の尤も苦痛とする所であつた。彼は自分の肉体に、あらゆる醜穢しうえり付けたあと、自分のこゝろの状態が如何に落魄するだらうと考へて、ぞつと身振みぶるひをした。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
つまりこういう作中の名句には、王朝の世の節奏リトムがおのずから現われていて、殊に作者の心から発しる一種のしなやかな身振ジェストが、読者の胸をでさするために、名状すべからざる快感が生じるのである。
『新訳源氏物語』初版の序 (新字新仮名) / 上田敏(著)
脳髄に関する演説を滔々とうとうと、身振ゼスチュアまじりに初めるのであるが、そのうちに自分の演説に感激して、興奮の絶頂クライマクスに達して来ると
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)