身振みぶ)” の例文
飴売あめうり土平どへい道化どうけ身振みぶりに、われをわすれて見入みいっていた人達ひとたちは、っていたような「おせんがた」というこえくと、一せいくびひがしけた。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
催促の身振みぶりが余ってこし掛けている板の間をちょっとでもたたくと、お辰はすかさず、「人さまの家の板の間たたいて、あんた、それでよろしおまんのんか」
夫婦善哉 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
ずいぶんみんなこらえたのでしたがあんまりその人の身振みぶりが滑稽こっけいでおまけにいかにも小学校の二年生に教えるように云うもんですからとうとうみんなどっとき出しました。
ビジテリアン大祭 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
ですから、このおあにいさまの命のご子孫は、後のまで、命が水におぼれかけてお苦しみになったときの身振みぶりをまねた、さまざまなおかしなおどりを踊るのが、代々きまりになっておりました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)