“声”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方割合
こえ59.9%
ごえ26.8%
こゑ6.0%
せい2.4%
こわ1.6%
ごゑ1.5%
0.3%
コヱ0.3%
おとない0.2%
こひ0.2%
しょう0.2%
コエ0.2%
セイ0.2%
0.2%
判断0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なんでも夜中すぎになると、天子さまのおやすみになる紫宸殿のお屋根の上になんともれない気味くものがあります。
(新字新仮名) / 楠山正雄(著)
こうしたたちのまるところは、いつものたえるときがなければ、口笛や、ジャズのひびきなどで、えくりっています。
雲と子守歌 (新字新仮名) / 小川未明(著)
さんのにはもうとなくりがなかつた。そして、そのままひざに視線すと、ひ出したやうにまたかしめた。
(旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
やがて、あちらのを、海岸へまわるとみえて、一汽笛が、へひびくと、がしだいにかすかにえていきます。
とうげの茶屋 (新字新仮名) / 小川未明(著)
襖越しに気をくばっていると隣室には乾雲を取り巻く同勢十五、六人集まっているようすで、何かだかに話し合って笑い興じている。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
その度毎に仙吉の苦しさうながきかれた。池の水は多くの波紋を作つて揺れた。若者たちが去ると仙吉は柿の木の下に来た。
反逆の呂律 (新字旧仮名) / 武田麟太郎(著)
鴨がを聞いたのだつけ。さうだ。訳語田の家を引き出されて、磐余の池に上つた。堤の上には、遠捲きに人が一ぱい、あの萱原、そこの矮叢から首がつき出て居た。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
はつきり聞いたのが、水の上に浮いてゐる鴨鳥だつた。今思ふと——待てよ。其は何だか一目惚れの女のき声だつた気がする。——をゝ、あれが耳面刀自。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「ここにの神のは、狭蠅なす皆き」は火山鳴動の物すごい心持ちの形容にふさわしい。
神話と地球物理学 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
遠い所でかう云つた畑尾のが鏡子の耳に響いた。るやうなで涙の出て来たのはこれと同時であつた。
帰つてから (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
対象の世界 次に六境とは、六根の対象になるもので、と香と味とと法とであります。六根に対する六つの境界という意味で、六境といったのです。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
以来十春秋日夜転輾鞭影キミヲシ、九狂一拝精進御懸念一掃ノオ仕事シテラレルナラバ、オウ、ク、「アリガトウ」ト明朗粛然謝辞ノミ。
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
ニ大坂ヲメテヨリ以来四十九年ノ春秋ヲ送ルコト、昨日ノ夢ノ如シ、世間之相、事時之相ヲ観ズルニ、生死ノ去来有為転変ノ作法ハ、電光朝露ノ如シ、タダ一称念利剣
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
鴨がを聞いたのだつけ。さうだ。訳語田の家を引き出されて、磐余の池に行つた。堤の上には、遠捲きに人が一ぱい。あしこの萱原、そこの矮叢から、首がつき出て居た。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ここにわたしたちの生活に即した考えのいとぐちがあり政府が奨励する町の踊りについての民衆のがあったわけです。
朝の話 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)