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声
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せい
ふりがな文庫
“
声
(
せい
)” の例文
旧字:
聲
やがて、あちらの
山
(
やま
)
の
端
(
は
)
を、
海岸
(
かいがん
)
の
方
(
ほう
)
へまわるとみえて、一
声
(
せい
)
汽笛
(
きてき
)
が、
高
(
たか
)
く
空
(
そら
)
へひびくと、
車
(
くるま
)
が
音
(
おと
)
がしだいにかすかに
消
(
き
)
えていきます。
とうげの茶屋
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
と、いうや否、高手小手に縛ってしまったので、さすがの孟獲も、うぬッと、一
声
(
せい
)
吠えたのみで、どうすることもできなかった。
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「この
肆
(
みせ
)
の
下物
(
かぶつ
)
、一は
漢書
(
かんしよ
)
、二は
双柑
(
さうかん
)
、三は
黄鳥
(
くわうてう
)
一
声
(
せい
)
」といふ洒落た文句で、よしんば
摘
(
つま
)
み
肴
(
さかな
)
一つ無かつたにしろ、酒はうまく飲ませたに相違ない。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
こは
好
(
よ
)
き獲物よと、急ぎ走り
寄
(
よっ
)
て足に押へ、
已
(
すで
)
に喰はんとなせしほどに。忽ち
後
(
うしろ
)
に声ありて、「憎き野良犬、
其処
(
そこ
)
動きそ」ト、
大喝
(
だいかつ
)
一
声
(
せい
)
吠
(
ほ
)
えかかるに。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
と、ゆっくり幾呼吸、ジリジリ逼る賊の群を一間あまり引きつけて置いて、「カッ」と一
声
(
せい
)
喉的破裂
(
こうてきはれつ
)
、もうその時には彼の体は敵勢の中へ飛び込んでいた。
名人地獄
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
聞くと等しくお政は手に持ッていた
光沢布巾
(
つやぶきん
)
を宙に
釣
(
つ
)
るして、「オヤ」と一
声
(
せい
)
叫んで身を反らしたまま一句も
出
(
い
)
でばこそ、暫らくは
唯
(
ただ
)
茫然
(
ぼうぜん
)
として文三の
貌
(
かお
)
を
目守
(
みつ
)
めていたが
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
左りの手にて
書
(
かこ
)
う筈なし余は
最早
(
もは
)
や我が心を
抑
(
おさゆ
)
る
能
(
あた
)
わず、我が言葉をも吐く
能
(
あた
)
わず、身体に
満々
(
みち/\
)
たる驚きに、余は其外の事を思う能わず、
宛
(
あたか
)
も物に襲われし人の如く一
声
(
せい
)
高く叫びし
儘
(
まゝ
)
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
蔚山城
(
うるさんじょう
)
のうまやの中でも、あいかわらず、清兵衛は愛馬朝月といっしょに、わらの中にもぐってねむっていると、どうしたことか、にわかに朝月が一
声
(
せい
)
いなないて、そこにおいてあった
鞍
(
くら
)
をくわえた。
三両清兵衛と名馬朝月
(新字新仮名)
/
安藤盛
(著)
馬殿、鼻をブルンブルンいわせながら、一
声
(
せい
)
風に
嘶
(
いなな
)
いてヒーン。
本州横断 痛快徒歩旅行
(新字新仮名)
/
押川春浪
、
井沢衣水
(著)
と、
駈
(
か
)
けよりざま、
雷喝
(
らいかつ
)
一
声
(
せい
)
、闇からうなりをよんだ一
条
(
じょう
)
の
鉄杖
(
てつじょう
)
が、ブーンと釣瓶もろとも、影武者のひとりをただ一
撃
(
げき
)
にはね飛ばした。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「面!」と一
声
(
せい
)
藤作が、相手の
懐中
(
ふところ
)
へ飛び込んだとたん
名人地獄
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
その後ろ肩を臨んで、小豆長光のひかりが一閃を描いたが、ほとんど同じ一瞬に、放生月毛は一
声
(
せい
)
いなないて竿立ちに脚を上げてしまった。
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
生涯にわたる
傷魂
(
しょうこん
)
の深手——
懺愧
(
ざんき
)
と
痛涙
(
つうるい
)
と
滅失
(
めっしつ
)
のうめきを、このときの一
声
(
せい
)
にふり絞って、かれは、腰をぬかしてしまった。
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
などというのは特有な日本的
閨房語
(
けいぼうご
)
で、極まるとき、一
叫
(
きょう
)
また一
叫
(
きょう
)
、叫ぶというのがあちらの男女の感受性らしい。「
阿呀
(
ああ
)
一
声
(
せい
)
、
身子已是酥麻了
(
みはしびれわたる
)
」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
序破急
(
じょはきゅう
)
に
甲音
(
かんおん
)
三
声
(
せい
)
、
揺韻
(
よういん
)
をゆるくひいて
初甲
(
しょかん
)
の
音
(
ね
)
にかえる、
勘助流
(
かんすけりゅう
)
陣貝吹
(
じんがいふ
)
き、「
変
(
ヘン
)
アリ
部
(
ブ
)
ニツクベシ」のあいずである。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
喉
(
のど
)
に矢を立てた白馬は、
棹立
(
さおだ
)
ちに躍り上がって、一
声
(
せい
)
いななくと、どうと横ざまに仆れた。
芙蓉
(
ふよう
)
の身も、劉備の体も、共に大地へほうり捨てられていた。
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
酒呑童子
(
しゅてんどうじ
)
もかくやの
形相
(
ぎょうそう
)
で、大きな
唇
(
くちびる
)
へやい歯をかませた呂宋兵衛は、いきなり民部の
利腕
(
ききうで
)
をひとふりふって、やッと一
声
(
せい
)
、
壇
(
だん
)
の上から大地へ投げつけた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いったと思うと、魯智深は後ろに廻していた縄目をばらッと
解
(
と
)
いて、禅杖へ手を伸ばすやいな、
猛吼
(
もうく
)
一
声
(
せい
)
、階を躍り上がって、のけ
反
(
ぞ
)
る鄧龍の
真眉間
(
まみけん
)
を打ちくだいていた。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「ああ惨たるかな」と、関羽は、敵のために涙を催し、
長嘆
(
ちょうたん
)
一
声
(
せい
)
、すべてを
見遁
(
みのが
)
して通した。
三国志:08 望蜀の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と一
声
(
せい
)
敵陣へ向って、彼が呼ばわると、はるかに、月を望んで谷底から吼える虎のように
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
大
香炉
(
こうろ
)
は
薫々
(
くんくん
)
たる
龍煙
(
りゅうえん
)
を吐き、この日長者が供えたお
香料
(
こうりょう
)
の
銀子
(
ぎんす
)
、織物、その他の目録にまずうやうやしく
敬礼
(
きょうらい
)
をほどこす。そこで
咳
(
がい
)
一
声
(
せい
)
、魯達が
発心
(
ほっしん
)
による出家
得度
(
とくど
)
の願文を高々と読む。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“声”の意味
《名詞》
(こえ)人の口や喉といった器官から、主に言葉を構成する目的で発せられる音。
(こえ)動物が口やのどから出す音。または、一般的に動物が出す音。
(出典:Wiktionary)
“声”の解説
声(こえ、聲、en: voice)は、動物の発声器官から発せられる音である。本項ではヒトの口や喉から発せられる音(人声)について扱う。
(出典:Wikipedia)
声
常用漢字
小2
部首:⼠
7画
“声”を含む語句
低声
声音
声色
音声
御声
声高
一声
笑声
大声
咳声
初声
叫声
啼声
高声
人声
話声
和声
呼声
乱声
皺嗄声
...