“話声”のいろいろな読み方と例文
旧字:話聲
読み方割合
はなしごえ78.9%
はなしごゑ10.5%
はなし5.3%
わせい5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると、椽側にちかく、ぴしやりとすねたゝおとがした。それから、ひとが立つて、おくへ這入つて行く気色けしきであつた。やがて話声はなしごえきこえた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
此処ここの定めは注文した酒のさかづきと引換に銭を払ふので、洋袴パンタロン衣嚢かくしから取出す銅銭の音が断えず狭い室の話声はなしごゑに混つて響くのもほかちがつて居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
「もうすこし。お前さんも性急せッかちだことね。ついぞない。お梅どんが気がかないんだもの、加炭ついどいてくれりゃあいいのに」と、小万があおぐ懐紙の音がして、低声こごえ話声はなしも聞えるのは
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
ともの方を見れば七人の水夫、舵を取り帆を操りながら口々に何か語り合う、その声あたかも猿のごときが、ふと何物をかみつけけん、同時に話声わせいをやめてとある一方に眼を注ぐ
南極の怪事 (新字新仮名) / 押川春浪(著)