“話柄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わへい70.4%
はなしのたね7.4%
かたりぐさ7.4%
はなし3.7%
こと3.7%
はなしがら3.7%
はなしぐさ3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二六新報の計画した娼妓自由廃業の運動はこの時既に世人の話柄わへいとなっていたが、遊里の風俗はなお依然として変る所のなかった事は
里の今昔 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
天公てんたうさま機状からくりのしかけかの妙法寺村の火とおなじ事也。かれは人のる所、是は他国の人のしらざる所なればこゝにしるし話柄はなしのたねとす*3
こは昔の人の話柄かたりぐさに、メルロは雪の頃身を縮めて元氣なけれど空少しく晴るゝをみれば直ちに勢ひを得て、冬すでに過ぐ、主よ我また汝を恐れずといふといへるによれるなりと
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
さし代ッたなりに同じ話柄はなしの種類のかわッたのが、後からも後からも出て来て、未来永劫えいごう尽きる期がないらしく見えた。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
君がいわゆる実家さと話柄こととて、喋舌しゃべる杢若の目が光る。と、黒痘痕くろあばたまなこも輝き、天狗、般若、白狐の、六箇むつの眼玉もかッとなる。
茸の舞姫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
人々の話柄はなしがらは作物である、山林である、土地である、此無限の富源より如何にして黄金をつかみ出すべきかである、彼等の或者は罎詰びんづめの酒を傾けて高論し、或者は煙草をくゆらして談笑して居る。
空知川の岸辺 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
里言さとことばにこれを雁の総立そうだちといふ。雁のそなへある事軍陣ぐんぢんごとし、とりになき事也、他国の雁もしかならん。田舎人ゐなかうどにはめづらしからねど都会とくわいの人の話柄はなしぐさにいへり。