“田舎人”のいろいろな読み方と例文
旧字:田舍人
読み方割合
いなかびと42.9%
ゐなかびと28.6%
いなかじん14.3%
ゐなかうど14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
親鸞は、むしろ、これから、文化に恵まれない辺土の田舎人いなかびとのあいだに交じって、土と共に生きもし、自分の心も、もっと養いたいと思います。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
折折をりをり木靴を穿いた田舎人ゐなかびとが通る。細君と娘とをれて散歩して居る陸軍士官にも遇つた。九里くりと僕とは梅原から巴里パリイの芝居の話を聞きながら歩いた。又何か冗談を言合つては晴やかに笑ふ事が出来た。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
朝暮の佳酒かしゅ珍膳など、もちろんのことだが、信長が家康にうけてもらいたいものは、やはり市井人の長屋交際とか、田舎人いなかじんの炉辺の馳走とも違わない
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
里言さとことばにこれを雁の総立そうだちといふ。雁のそなへある事軍陣ぐんぢんごとし、とりになき事也、他国の雁もしかならん。田舎人ゐなかうどにはめづらしからねど都会とくわいの人の話柄はなしぐさにいへり。