“巴里”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
パリ53.5%
パリー36.3%
パリイ6.6%
ぱり2.0%
ぱりー1.0%
パリージ0.3%
パリス0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
巴里パリの北の停車場でおまえとわかれてから、もう六年目になる。人は久しい歳月という。だが、私には永いのだか短いのだか判らない。
巴里のむす子へ (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
そのようなものを完成したのでもよい、というような懇切なお話もあったので、ふと私はその当時巴里パリー展覧会に出品している作品で
巴里パリイの家の大きな三つの姿見に毎日半襟と着物のつりあひを気にして写し抜いた事などが醜い女のねたみのやうに胸を刺すのであつた。
帰つてから (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
私はこの男と共に、巴里ぱり一寓いちぐうに住まって、朝夕皿を洗ったり、煮物をしたりして、つまり二人で自炊生活を営んでいたのであった。
感応 (新字新仮名) / 岩村透(著)
夜遅く巴里ぱりーの裏通を歩いてゐると、一種独特な臭気が、何処からともなく鼻をついて来る。それが多くは、冬または冬に近い季節の夜である。
風邪一束 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
我は巴里パリージのとある屠戸にくやの子なりき、昔の王達はやみなかくれて、灰色の衣を着る者獨り殘れるのみなりし頃 五二—五四
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
ああ笛鳴る思ひいづるはパノラマの巴里パリスの空の春の夜の月
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)