“パリ”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:ぱり
語句割合
巴里94.7%
巴黎2.6%
巴理2.0%
仏京0.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
此の時に当って、かつて夜々紐育ニューヨーク巴里パリにまた里昂リヨンの劇場に聞き馴れた音楽を、偶然二十年の後、本国の都に聴く。
帝国劇場のオペラ (新字新仮名) / 永井荷風(著)
巴里パリのような大きな都会の空気の中にもそうした牧歌的なメロディの流れているかと思われるような笛のがまだ朝の中の硝子窓に伝わって来た。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
千八百六十六年、ボオドレエルの狂疾を発して、巴里パリの寓居に絶命するや、壁間またこの檀口雪肌だんこうせつき、天仙の如き麗人図あり。
身は再び巴黎パリなる里昂停車場において発見いたしました、という目もあてられぬ惨状、日ごろ筋違いに立腹する傾向のあるタヌキ嬢は、ここにおいておおいに激昂し、「ニースなんぞ、いやなこった!」と、宣言したにより、やむなくコン吉は
大杉の巴黎パリへ行った洋行費が問題となった。
最後の大杉 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
さて、昨年師走しわすの上旬、風光るニースに至る一〇〇八粁にひゃくごじゅうりを縦走旅行するため不可思議なる自動車に乗じて巴黎パリを出発したコン吉氏ならびにタヌキ嬢は、途中予期せざる事件勃発したるにより
彼等はついに朝から晩まで巴理パリを探険した。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「じゃ巴理パリ籠城ろうじょうした組じゃないのね」
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「無論模造です。本物は巴理パリのルーヴルにあるそうです。しかし模造でもみごとですね。腰から上の少し曲ったところと両足の方向とが非常に釣合がよく取れている。——これが全身完全だと非常なものですが、惜しい事に手が欠けてます」
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
一人嬉しがったというが、小説中の人間の名前をつけるに一日いちんち巴理パリを探険しなくてはならぬようでは随分手数てすうのかかる話だ。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
スイスの山々は雨もあがって、夏の光もすがすがしく、鉄道をおもおもしく仏京パリに向かう。桑の野と麦畑がかぎりなくみえ、汽車は時として緑にけぶるなかを打ち破るように進むのであった。)
南半球五万哩 (新字新仮名) / 井上円了(著)