“田舎者”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いなかもの84.8%
ゐなかもの8.9%
いなかもん2.5%
おのぼりさん1.3%
えなかもの1.3%
ラスチツク1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この点で科学者は、普通の頭の悪い人よりも、もっともっと物わかりの悪いのみ込みの悪い田舎者いなかものであり朴念仁ぼくねんじんでなければならない。
科学者とあたま (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
兎角とかく東京東京と難有ありがたさうに騒ぎまはるのはまだ東京の珍らしい田舎者ゐなかものに限つたことである。——さう僕は確信してゐた。
治「オヤお構いなすってはいけません、わたくしはヘヽ前橋の田舎者いなかもんでございますから、東京とうけいのお菓子は大層結構で」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
武士、町人、鳶ノ者、折助おりすけ婢女げじょ田舎者おのぼりさん、職人から医者、野幇間のだいこ芸者はおり、茶屋女、女房子供——あらゆる社会うきよの人々が、忙しそうに又長閑のどかそうに、往くさ来るさしているではないか。
仇討姉妹笠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
林「いかんたってわしにはられませんよ、旦那様、頭へけず出来でけました、こんなににやして何うにも斯うにも、其様そんな薄穢い田舎者えなかものえやだよッて、突然いきなり烟管で殴しました」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
兎に角一人の田舎者ラスチツクの少女と恋に陥つたところ、母親は別に何とも言はないで、その少女と婚約さす、さうしておいて、花やかな社交界に二人をドシドシと出入させた。