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田舎者
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ゐなかもの
ふりがな文庫
“
田舎者
(
ゐなかもの
)” の例文
兎角
(
とかく
)
東京東京と
難有
(
ありがた
)
さうに騒ぎまはるのはまだ東京の珍らしい
田舎者
(
ゐなかもの
)
に限つたことである。——さう僕は確信してゐた。
大正十二年九月一日の大震に際して
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
若い
衆
(
しう
)
がどれと
云
(
い
)
つて
行
(
い
)
つて見ると、どうも
先刻
(
さつき
)
店
(
みせ
)
へ
来
(
き
)
て、
番頭
(
ばんとう
)
さんと
争
(
あらそ
)
ひをして
突出
(
つきだ
)
された
田舎者
(
ゐなかもの
)
に
似
(
に
)
てゐますといふから、どれと
云
(
い
)
つて
番頭
(
ばんとう
)
が
行
(
い
)
つて見ると
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
何しろ米の出來る
郷
(
くに
)
にゐる
田舎者
(
ゐなかもの
)
が、
米
(
こめ
)
の出來ない東京へ來て
美味
(
うま
)
い
飯
(
めし
)
に
有
(
あり
)
付かうとするんだから
耐
(
たま
)
らん………だから東京には
塵芥
(
ごみ
)
が多い。要するに東京は人間の
掃溜
(
はきだめ
)
よ。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
田舎者
(
ゐなかもの
)
が増えるばかりだからねえ、と言葉を合せるのが習慣になつてゐた、さうしたお客も永くはおきよに興味をつないでゐないのもまた、例になつて了つた、おや、あれはとしちやんぢやないかと
一の酉
(新字旧仮名)
/
武田麟太郎
(著)
それは油気のない髪をひつつめの
銀杏返
(
いてふがへ
)
しに結つて、横なでの痕のある
皸
(
ひび
)
だらけの両頬を気持の悪い程赤く
火照
(
ほて
)
らせた、如何にも
田舎者
(
ゐなかもの
)
らしい娘だつた。
蜜柑
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
成程
(
なるほど
)
先刻
(
さつき
)
店
(
みせ
)
へ
来
(
き
)
た
田舎者
(
ゐなかもの
)
の
土左衛門
(
どざゑもん
)
だから、
悪人
(
あくにん
)
ながらも
宜
(
よ
)
い
心持
(
こゝろもち
)
はしない、
身
(
み
)
の
毛
(
け
)
慄立
(
よだ
)
つたが、
土左衛門
(
どざゑもん
)
突出
(
つきだ
)
してしまへと
云
(
い
)
ふので、
仕事師
(
しごとし
)
が
手鍵
(
てかぎ
)
を
持
(
も
)
つて
来
(
き
)
たり
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
長命寺の桜餅を糞臭いとは、——僕は
未
(
いま
)
だに
生意気
(
なまいき
)
にもこの二人を
田舎者
(
ゐなかもの
)
めと軽蔑したことを覚えてゐる。長命寺にも震災以来一度も足を入れたことはない。
本所両国
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
が、それでも
田舎者
(
ゐなかもの
)
にや、あの野郎のぽんぽん云ふ事が、ちつとは効き目があつたのだらう。
鼠小僧次郎吉
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
田
常用漢字
小1
部首:⽥
5画
舎
常用漢字
小5
部首:⼈
8画
者
常用漢字
小3
部首:⽼
8画
“田舎者”で始まる語句
田舎者奴