“争”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方割合
あらそ51.9%
あらそい16.0%
いか12.2%
いさか10.7%
あらそひ2.3%
あら1.5%
イカデカ1.5%
いかで0.8%
あらが0.8%
あらさ0.8%
きそ0.8%
イカ0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かねると、生徒せいとらは、さきあらそって廊下ろうかからそとへとかけしました。そのとき、りょう一は、先生せんせい教員室きょういんしつへいかれるあとったのです。
僕が大きくなるまで (新字新仮名) / 小川未明(著)
かんじんの娘がなくなってからも土人達はあらそいをつづけました。そうして一人一人死んで行き遂々土人達は一人残らず滅びて行って了いました。
知る者にあらずいかでか料理通の言なりというべき就中なかんずく小説のごときは元来その種類さまざまありて辛酸甘苦いろいろなるを五味を愛憎する心を
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
この何年か、毎日のようにくりかえしてきたいさかいを、こんなところでまた巻きかえすのかと、阿曽はうんざりするより情けなくなった。
白雪姫 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
さうしてゐると、不思議なことに、家の人達の気持が和やかになつて、今まで何かあらそひがあつても、自然にとけてしまふといふわけです。
良寛物語 手毬と鉢の子 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)
今の世はしきりに体育論と智育論とのあらそいがあるけれどもそれはほど加減かげんによるので、智育と体育と徳育の三つは蛋白質たんぱくしつ脂肪しぼう澱粉でんぷんのように程や加減を測って配合しなければならん。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
近年随シテ乎稗史院本之泥中シテ姓名能脱スルコト窠窟、雖然彼李漁金人瑞之流亜文客イカデカ、僧咍然トシテ笑而不
夜は山精木魅さんせいもくびの出でて遊ぶを想はしむる、陰森凄幽いんしんせいゆうの気をこらすに反してこの霽朗せいろうなる昼間の山容水態は、明媚めいびいかでかん、天色大気もほとん塵境以外じんきよういがいの感無くんばあらず。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
しかもこのものに向って、あらがおうと蓄えて来た胸の中のものなぞは、あまりに卑小な感じがして、今更に恥入るばかりであった。この儘に帰ろうか。それも本意ない。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
岩代の燧岳ひうちたけ、越後のこまたけ、八海山等皆巍然ぎぜんとして天にてうし、利根水源たる大刀根岳は之と相拮抗きつこうして其高きをあらさふ、越後岩代の地方に於てはけつしてゆきを見ざるに
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
こんな詰まらぬ法螺談ほらばなしも、盗跖とうせきあめを以てかぎを開くの例で、随分有益な参考になるというのは、昨今中央政府の遣り方の無鉄砲に倣い、府県きそうて無用の事業を起し、無用の官吏を置くに随い
而陸奥基衡ガ堂ノ額ナリケリト令聞給テ、イカデサル事有トテ、御厩舎人菊方ヲ御使ニテ、被召返ケリ。基衡雖秘計、不承引。遂ニ責取テ三ニ破テ帰参云々
奥州における御館藤原氏 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)