『美少年（びしょうねん）』

「とく子、お地蔵さまの縁日へ連れてってやろう。早く支度をしな」 美少年が古い乾き切った物干台の上で手を振った。わたしはその声を心待ちに待っていたのではあるが、そう思い取られるのも口惜しいから病室の窓から鼻から上を顔半分のぞかしたまま、ちょっ …

著者	岡本かの子
文字種別	新字新仮名
読書目安時間	約27分（500文字/分）
朗読目安時間	約45分（300文字/分）

作品に特徴的な語句

滑（ぬめ） 母親（ふくろ） 顧（ふりかえ） 瞬（しばたた） 争（あらが） 歩（あ） 報（しらせ） 通（とおり） 遣（づか） 定（じょう） 侍（かしず） 宛（あて） 来（こ） 賑（にぎわ） 距（さ） 雛妓（しゃく） 鼠（ねず） 刳（く） 労（いたわ） 叩頭（じぎ） 嘗（かつ） 廉（やす） 技術（わざ） 敵（かな） 木履（ぽっくり） 点（とも） 笑（え） 纏頭（はな） 聘（よ） 腕（かいな） 術（て） 退（ひ） 錺職（かざりや） 風態（なり） 馴染（なじ） 一瞥（いちべつ） 交際（つきあ） 仕種（しぐさ） 係（かか） 俤（おもかげ） 做（な） 儘（まま） 取繕（とりつくろ） 周章（あわ） 咽（むせ） 堪忍（かんにん） 屏風（びょうぶ） 庇護（ひご） 強（し） 怒鳴（どな） 急（せ） 怪訝（けげん） 惧（おそ） 憚（はばか） 拵（こしら） 捌（さば） 掠（かす） 揉（も） 撒（ま） 擒（とりこ） 支度（したく） 晒（さら） 普請（ふしん） 朦朧（もうろう） 木目（もくめ） 朶（だ） 柘榴（ざくろ） 框（かまち） 案（あん） 業腹（ごうはら） 欠伸（あくび） 気嵩（きがさ） 泛（うか） 洒落（しゃれ） 濠（ほり） 灯口（ほぐち） 牽付（ひきつ） 狼藉（ろうぜき） 瑕（きず） 瓦斯（ガス） 白々（しらじら） 相憎（あいにく） 睨（にら） 瞠（みは） 祖母（ばあ） 竹箆（たけべら） 紛（まぎ） 絹紬（けんちゅう） 綽名（あだな） 縋（すが） 繃帯（ほうたい） 職業（しょうばい） 蒐（あつ） 蕎麦（そば） 薬筥（くすりばこ） 蛞蝓（なめくじ） 蝙蝠（こうもり） 袂（たもと） 訝（いぶか） 謳（うた）