“雛妓”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おしゃく48.2%
おしやく19.6%
しゃく10.7%
すうぎ10.7%
こども7.1%
したじっこ1.8%
はんぎよく1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ゆうべ、この千吉の妹のやつが、殺されたんです。いつぞやお話し申し上げた、柳橋から雛妓おしゃくに出ていたおはんというです」
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
雛妓おしやく達が若い張りのある聲で『いつちく、たつちく太右衞門どん——』を繰り返しました。鬼にされたのは白旗直八。
雛妓しゃくのかの子であることがぐ思い出された。わたくしは起き上って、急いで玄関へ下りてみた。お雛妓のかの子は、わたくしを見ると老婢ろうひ
雛妓 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
左に雛妓すうぎを従へ、猥褻わいせつ聞くに堪へざるの俚歌を高吟しつつ、傲然がうぜんとして涼棚りやうはうの上に酣酔かんすゐしたる、かの肥大の如き満村恭平をも記憶す可し。
開化の殺人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
雛妓こどもたちが、やっと、相顧みてささやき合うたのも無理のないところでしたが、その死人が、やがてまた口をき出しました
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
私が芝居町で芸妓げいしゃをして居た時分に、まだ私が十五六で雛妓したじっこで居た時分からお前さんに岡惚をして居て、みんななぶられて居るうちに、一度が二度逢引をすると
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
左様さやうですつてネ、雛妓はんぎよく落籍ひかして、月々五十円の仕送りする交際つきあひも、近頃外国で発明されたさうですから——我夫あなた、明日の教会の親睦会しんぼくくわいは御免を蒙ります、天長節は歌舞伎座へ行くものと
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)