“交際”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つきあ35.7%
つきあい32.0%
つきあひ9.9%
づきあい4.2%
こうさい3.4%
まじわり2.0%
かうさい1.7%
まじわ1.4%
づきあ0.8%
まじはり0.8%
つきあつ0.8%
つきあわ0.6%
つきええ0.6%
つきえゝ0.6%
つきお0.6%
づきあひ0.6%
まじは0.6%
ゆきき0.6%
つき合0.3%
かうえき0.3%
つき0.3%
つきあう0.3%
つきあっ0.3%
つきやい0.3%
つれあい0.3%
づきええ0.3%
まじ0.3%
まじらひ0.3%
まじわる0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「眠れるかどうか、やってみる……赤酒をください。三十CCぐらい……心臓というのは気むずかしいやつでね、交際つきあいきれないよ」
肌色の月 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
茂兵衛 (声)こちらはお蔦さんと仰有います方のおうちじゃございませんか、わたくしは川向うの人と交際つきあいを持たねえ者でござんす。
一本刀土俵入 二幕五場 (新字新仮名) / 長谷川伸(著)
昨夜は概して非常に機嫌よく交際つきあひの面白い男らしく談笑してゐた。未婚で當市に親戚らしいものはない。血醒い兇行の演ぜられた
無法な火葬 (旧字旧仮名) / 小泉八雲(著)
重吉とは兄弟交際づきあいの友吉爺さんは自分の家でいっしょについた正月の五升の餅を届けに来て、実枝に向って、そう今昔の感をもらした。
(新字新仮名) / 壺井栄(著)
この先生せんせいもどちらかといえば、あまりひと交際こうさいをしない変人へんじんでありましたが、こんなことから、となりおとこはなしをするようになりました。
あほう鳥の鳴く日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
鶉坂の老人は、五百之進とは、刎頸ふんけい交際まじわりがあった。そして、わが子郁次郎いくじろう許嫁いいなずけである花世を、ほんとの子みたいに可愛がッていた。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかこれきたはなしとか、交際かうさいとかとふものとはまたべつで、あま適切てきせつれいではりませんが、たとへば書物しよもつはノタで、談話だんわ唱歌しやうかでせう。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
集まってくる連中のなかには、なかなか面白い手合いがある。ああいう手合いと交際まじわるのも、必要があろうというものだよ。
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そうして、世間態の表面の様子は、世間並に池上とわたくしとは夫妻のように見せかけ、内実では葛岡も加えてきれいな三人のお友だち交際づきあいをする。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
そして、その無邪氣むじやきさや、陽氣なおしやべりや、氣に入らうとする努力で、お互ひの交際まじはりに滿足する程度の愛着を私の心に起さした。
交際つきあつては存のほかやさしい處があつて女ながらも離れともない心持がする、あゝ心とて仕方のないもの面ざしが何處となく冴へて見へるは彼の子の本性が現はれるのであらう
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「だから、だんだん交際人つきあいてがなくなるんさ。平田さんが来る時分には、あんなに仲よくしていた小万さんでさえ、もうとうから交際つきあわないんだよ」
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
諾来よしきた、と頼まれて、紙入を隠してやったのが暴露ばれたんで、掏摸の同類だ、とか何とか云って、旦那方の交際つきええが面倒臭くなったから、引払ひッぱらって駈落だとね。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
亥「今のお嫁入りとえんだりにしましょう、わっち共は交際つきえゝひれいものだから裏店うらだなともれえでありながら、強飯こわめしが八百人めえというので」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
何しろ二十年も会わんのやけに、しっかりしたことはいえんけど、子供の時から交際つきおうた宗太郎さんやけに、まるきり見違えたともいえんいうてな。
父帰る (新字新仮名) / 菊池寛(著)
それまでは、彼等は互に友達交際づきあひ親類交際をして、仲よく往来して居た。が、お雪伯母が家に入つてからは、彼等は言合せたやうに次第に伯父から離れて行つた。
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
さぐるに女の身なれば多くの人に交際まじはるには遊女に如事しくことなし彼のせつ幸之進殿所持しよぢせられし大小印形に勿論もちろん衣類紙入胴卷どうまきは妾がぬひたれば覺えあり是を證據に神佛へちかひを掛け尋ね出し敵を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
いうまでもなくすべての管理人と同じように振舞って、村で小金でもためていそうな連中とは互いに交際ゆききをしたり、子供の名附親になったりするが
美くしくもなくすぐれた頭を持って居ると云うでもない京子と気まずい思い一つしずにこの久しい間の交際つき合たもたれて居るのは不思議だと云っても好い事だった。
千世子(二) (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
最後さいごにアイヌの爲に北海道の地よりさらに北方に追ひ遣られたるならんと考へらるアイヌとはコロボックルとかつて平和の交際かうえきをも爲したりしと云ふに如何いかにして、不和ふわを生じて相別かるるに至りしか。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
『——ならば、よいではございませんか。この先に美味うま汁粉屋しるこやができましたね。右衛門七のやつも、先刻さっき、食べたいなどと云っていましたから、交際つきあっておやんなさいな』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
どう考えても交際つきあうのはいやでならなかった健三は、またどうしてもそれを断わるのを不義理と認めなければ済まなかった。彼は厭でも正しい方に従おうと思いきわめた。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
容子ようすががらりと打って変り、「たかの爪でも出すだろうと面倒ながら交際つきあった。人愉快ひとおもしろくもねえ駄味噌だみそを並べて、あたら寿命を縮めたね、こう、お綾さん。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
……ウーイプー……お勢がいきたいというもんだから仕様事しようことなしのお交際つきやいいって見たがネ、思ッたよりはサ。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
まで案ずる事はあるまい。交際つれあいのありがちな稼業の事、途中で友だちに誘はれて、新宿あたりへぐれたのだ、とう思へば済むのであるから。
夜釣 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
唄う方も身につまされて、これでもお前さん、人間交際づきええもすりゃ、女出入でいりも知らねえじゃあねえ。わかい時を思い出して、何となく、我身ながら引入れられて、……覚えて、ついぞねえ、一生に一度だ。
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「ホレーショー。おぬしこそはわしが交際まじろうた人のなかの真の君子人じゃ」
ハムレット (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
すべて世の交際まじらひを避けおのがわざを行はんためその僕等と共にとゞまりてこゝに住みこゝにそのむくろを殘せり 八五—八七
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
一方豪奢な行列を調え、城下を堂々と練るかと思うと、他方軽輩の姿をして、地下の人達と交際まじわるのを、ひどく得意にして、好いたものである。
天主閣の音 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)