“美味”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
うま52.6%
おい21.2%
おいし8.9%
いし4.6%
びみ3.6%
うめ3.0%
1.0%
うも1.0%
おいしゅ1.0%
いしい0.7%
(他:7)2.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“美味”を含む作品のジャンル比率
技術・工学 > 家政学・生活科学 > 食品 料理29.0%
文学 > ロシア・ソヴィエト文学 > 小説 物語17.7%
文学 > 日本文学 > 小説 物語5.5%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
小山君、僕もこれから心がけて諸国の名物をあつめようと思う。名物に美味うまいものなしというけれども決してそうでない。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
咽喉のどの乾いたゆき子は、そのコップの水をがぶがぶと美味うまさうに飲み干して、わけのわからぬ事をしやべつてゐる。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
「そう穿じくらないで、ついて行くのならさあ行こう! その代り私はあとで美味おいしいものをあなたにご馳走してあげる」
ナリン殿下への回想 (新字新仮名) / 橘外男(著)
何でもビフテキ専門の有名な美味おいしい料理屋のあると云ふ事を聞いて居たが案内して貰ふ人が無いので行かずに仕舞しまつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
……「ああ美味おいしかった」という言葉のおしまいがけが、いつもよりも心もち感傷的に響いたり……ETC……ETC……
奥様探偵術 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
紅茶に角砂糖を四つほうりこんだのを、さも美味おいしそうに飲み終ってから課長は調べ室の方へトコトコ歩いていった。
一九五〇年の殺人 (新字新仮名) / 海野十三(著)
お女中が来て今日はお美味いし海苔巻のりまきだから早やく来て食べろと言ったが当頭とうとう俺は往かないで仕事を仕続けてやったのだ。
竹の木戸 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
美味いし冷水おひやを何杯も何杯も御馳走ごちそうして下すった上に、妾の話をスッカリ聞いて下すって、色んな事を云って聞かせて下すったのよ。
狂人は笑う (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「うふふん。じ、実に美味びみなるものじゃ。珍中の珍、奇中の奇、あたかもハワイ海戦の如き味じゃ。うふふん」
「こういう霜腹気しもばらけの日に、泥鰌どじょう丸煮まるにかなんかで、熱燗をキュッとひっかけたら、さぞ美味びみなことであろう」
「まさか、牛の肉は食いませんなンていうてめえでもねえんだろ。ま、やってみなよ。さかなも美味うめえし、酒も悪くはねえ」
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「そうよ、これからだ。かかあに死なれてからというもの、お松の奴アまだからっきし子供だしよ、美味うめえ飯なんぞ喰ったこたあねえ」
旗岡巡査 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とニッコリ白い歯を見せた未亡人の眼に含まれたこび……それをどうしても飲まぬと云い張った時、飲まされた「酔いざまし」の水薬の冷たくてお美味しかったこと……。
あやかしの鼓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
と云いながら家来の者共に眼くばせをしますと、大勢の家来は心得て引き下がって、今度は軽くて温かそうで美しい着物や帽子や、お美味しくてほおベタが落ちそうな喰べ物などを山のように持って来て、白髪小僧の眼の前に積み重ねました。
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
「坊主のくれる水では美味うもうない。どこぞの、流れへ行って、活きたような水を一ぱいもって来い。のどが渇いた」
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そこで安心して皆で喰べましたが、美味うもう御座いましたなあ。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
なるほどそれは美味おいしゅうございましょうね。最初に柔くねたのは軽くって味がありません。固く捏ねて寝かしておいて自分で柔くなったのは軽くって味が良うございましょう。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
梅餡は何にかけても美味おいしゅうございます
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
『あの月をながめて酒をのんだらお美味いしいからな』
小熊秀雄全集-15:小説 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
『あの月をながめて酒をのんだらお美味いしいからな』
土の中の馬賊の歌 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
その懊悩おうのう無聊ぶりょうは、いつぞやの酒の美味あじを思い出さして、侍女こしもとのすすめる儘に、近頃は二合、三合と酒の手を上げて、五、六合も過ごした夜でも、ほろりとなったくらいにしか覚えなかった。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それをスープ皿へ盛って牛乳とお砂糖をかけて食べます。どんなにお美味いしゅうございましょう。今度拵えて差上げましょうか」大原「どうぞ頂戴、そのオートミルというものは何処どこに売っています」お登和「西洋の食品屋へ行けば大概売っています。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
不味まずい物ばかり食っていると、肉放れがして痩せてしまう。美味うまい物を食え美味物を」
岷山の隠士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「だんだん料理を食べて行くと料理の手を余り加えたものより少く加えたもの、少く加えたものより全く加えないもの、結局、自然の味そのものが美味うまくなってしまう。芋や大根なども、煮たり焼いたりするより、生のままの方がどのくらい、よい味か知れない」と。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
桂は一度西国立志編の美味うまみを知って以後は、何度この書を読んだかしれない、ほとんど暗誦するほど熟読したらしい、そして今日といえどもつねにこれを座右ざゆうに置いている。
非凡なる凡人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
平生へいぜい食し習わぬ珍らしき物をきっして非常に美味よきあじを感ずる事あり。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
奢をほしいままにせば熊掌ゆうしやうの炙りものもくらふに美味よきあぢならじ、足るに任すれば鳥足てうそくの繕したるも纏ふに佳衣よききぬなり、ましてやつたのからめる窓をも捨てゞ月我をとむらひ、松たてる軒に来つては風我に戯る、ゆかしき方もある住居なり、南無仏南無仏、あはれよき庵、あはれよき松。
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)