美味おいしゅ)” の例文
出す時には骨付のまま皿へ盛ってパンの小さく切ったのをフライして周囲まわりへ置きますが尾の肉が柔くなってなかなか美味おいしゅうございます。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
先ず一升の蕎麦粉へ玉子を九つか十位入れてそれだけで捏ねてします。それを直ぐにって湯煮ゆでますがどんなに美味おいしゅうございましょう。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
今は生のトマトが沢山ありますが大層味のあるものでサラダにしてもマカロニと煮ても美味おいしゅうございますがあれをスープにしても結構です。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
梅干の餡は梅干の酸味すみをよく煮出にだしてそのつゆへ少しお酒を加えてくずを溶き込んでドロドロにしたのです。梅餡は何にかけても美味おいしゅうございます
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
品物の入れ加減は大概お見計みはからいでようございますがその中で柿が一番多く入ります。色々な味へ柿の甘味が交ってどんなに美味おいしゅうございましょう。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
それをんな一つずつ取って御飯へかけて今の骨付の肉と一緒にかき混ぜて食べますとどんなに美味おいしゅうございましょう。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
林檎はフライにしてもお菓子にしても何の料理に使っても結構ですがこの淡雪が一番美味おいしゅうございます。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
なるほどそれは美味おいしゅうございましょうね。最初に柔くねたのは軽くって味がありません。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
大原はせめてお登和嬢の手料理を飽食ほうしょくしてその心を迎えんと「お登和さん、あんまりお手料理が美味おいしゅうございますからおつゆをモー一杯おかわりを願いたいもので」と苦しさをこらえてお更りの催促。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)