美味うめ)” の例文
「そうよ、これからだ。かかあに死なれてからというもの、お松の奴アまだからっきし子供だしよ、美味うめえ飯なんぞ喰ったこたあねえ」
旗岡巡査 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とすると何といっても、こっちとしちゃ年期のかかってるお前さんだけ、つまり美味うめえ汁粉のほうだけでたくさんだってこういう次第になってくる
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
なぜでもいいわい、ただ美味うめえということよ。
貧乏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「まさか、牛の肉は食いませんなンていうてめえでもねえんだろ。ま、やってみなよ。さかなも美味うめえし、酒も悪くはねえ」
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「よせよせ今松、あの角のはよせ、三軒目のうちのほうがよっぽど美味うめえや」
寄席 (新字新仮名) / 正岡容(著)
「ア、楽々した。——おや、美味うめにおいがすると思ったら」
雲霧閻魔帳 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「オ。オイこの先生ア美味うめえぜ」
寄席 (新字新仮名) / 正岡容(著)
「おお、美味うめえ。——亭主亭主、もう五合」
無宿人国記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ええ美味うめえぞ。四十日ぶりの酒だわい」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ああ、美味うめえ。氷のようだ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「なかなか美味うめえもの」
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)