“つきあ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
交際75.4%
附合7.8%
付合3.0%
突合3.0%
突上1.8%
築上1.8%
1.2%
衝突1.2%
月明0.6%
撞上0.6%
比較0.6%
相伴0.6%
突開0.6%
結交0.6%
衝上0.6%
衝当0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大分だいぶ相違のある事は、長く交際つきあって来た私によくわかっていましたけれども、私の神経がこの家庭に入ってから多少かどが取れたごとく
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その代りに中幕なかまくへ「たたられるね」というような代名詞につかわれている「緑の朝」を須磨子に猿之助が附合つきあうことになった、無論菊五郎にはめ
松井須磨子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
敬太郎が飲めない口なので、時々思い出すように、さかずきくちびるを付けて、付合つきあっているのを見て、彼は
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
今度私に突合つきあって、伊右衛門をするのは、高麗蔵さんですが、自分は何ともないが、妻君の目の下に腫物しゅもつが出来て、これが少しれているところへ、あいがかった色の膏薬こうやくを張っているので
薄どろどろ (新字新仮名) / 尾上梅幸(著)
給仕ボーイは獣のように喚くと、いきなり右手に短剣を抜いてはね起きた。刹那伊藤青年は下から、だっと蹴上げて置いて、素早く寄身よりみになると、力任せに右手の拳で相手の顎を突上つきあげた。
亡霊ホテル (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
椰子やし檳榔子びんろうじの生え茂つた山に添つて、城のやうに築上つきあげた、煉瓦造れんがづくりがづらりと並んで、矢間やざまを切つた黒い窓から、いしびやの口がづん、と出て、幾つも幾つも仰向あおむけに、星をまうとして居るのよ……
印度更紗 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
夜の寄席の帰りにつきあうだけでは足りなくなって、お互いに朝から行ったりきたりした。
寄席 (新字新仮名) / 正岡容(著)
と叫ぶ女の声はやがて間近くまって来たが、棒のように立っている右衛門へトンとばかりに衝突つきあたった。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
春木は、首をちぢめて、へいのかげにとびこんだ。二十日あまりの月明つきあかりであった。姿を見られやすいから、行動は楽でない。
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
それから先のことは、春木少年がお稲荷いなりさんの崖の上から月明つきあかりに見ていたとおりだった。
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
もう一つ、もう一ついで欲しい、また、と立続けに引掛ひっかけても、千万無量の思が、まるで、早鐘のごとくになって、ドキドキと胸へ撞上つきあげるから、酒なざどこへ消えるやら。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
遠いむかしの考えを比較つきあててはそれを子供にためそうとする——あのときはああいうふうだったし、このときはあの人はこんな顔つきでこんな調子で物を言ったから
しゃりこうべ (新字新仮名) / 室生犀星(著)
長「おらア喰いたくねえが、少し相伴つきあおうよ」
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
五月雨さみだれ陰氣いんき一夜あるよさかうへから飛蒐とびかゝるやうなけたゝましい跫音あしおとがして、格子かうしをがらりと突開つきあけたとおもふと、神樂坂下かぐらざかした新宅しんたく二階にかいへ、いきなり飛上とびあがつて
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
第一、と言いかけるを押しとどめて、もういいわ、お前はお前の了簡りょうけんきらうさ。わしは私で結交つきあうから、もうこのことは言わぬとしよう。それでいいではないか。顔を赤め合うのもつまらんことだ。
書記官 (新字新仮名) / 川上眉山(著)
少焉しばらくあって、一しきり藻掻もがいて、体の下になった右手をやッとはずして、両のかいなで体を支えながら起上ろうとしてみたが、何がさてきりで揉むような痛みが膝から胸、かしらへと貫くように衝上つきあげて来て
初めのうちは青い道を行ってもすぐ赤い道に衝当つきあたるし、赤い道を辿たどっても青い道に出遇であうし、欲張って踏みまたがって二つの道を行くこともできる。
二つの道 (新字新仮名) / 有島武郎(著)