“衝突”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しょうとつ29.2%
ぶつか25.0%
しようとつ9.7%
つきあた6.9%
しやうとつ4.2%
ぶつ4.2%
つきあ2.8%
ぶつつか2.8%
あた2.8%
コンフリクト1.4%
かちあ1.4%
ぶっつ1.4%
ぶっつか1.4%
ぶつかり1.4%
ぶつつ1.4%
ぶつゝか1.4%
ぶッつ1.4%
ぶツ1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
魯侯は女楽にふけってもはやちょうに出なくなった。季桓子きかんし以下の大官連もこれにならい出す。子路は真先に憤慨ふんがいして衝突しょうとつし、官を辞した。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)
けれども其の笑顔すら時々寒風に衝突ぶつかって哀れにひしゃげた相好そうごうに変った。こうなると我々は素晴らしい警句が口をついて出る。
The Affair of Two Watches (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
いま弦月丸げんげつまるしておな鍼路しんろをば故意わざ此方こなたむかつ猛進まうしんしてるのである、一ぷん、二ふん、三ぷんのち一大いちだい衝突しようとつまぬかれぬ運命うんめい
「おおお前はお吉女郎! 道の暗さについうっかり、衝突つきあたったはお互いの粗忽そこつ、何もとがめられる点はない……妾は少し急ぐ故これでご免」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
未開人の發火法はつくわはうに二大別有り。一は摩擦まさつ利用りようにして、一は急激きうげきなる衝突しやうとつ利用りようなり。木と木の摩擦まさつも火を生じ、石と石或は石と金の衝突しやうとつも火を生ず。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
今出かけてはドーブレクに衝突ぶつかるので家から出る訳に行かない。仕方がない。虎穴に入らずんば虎児を得ずだ。
水晶の栓 (新字新仮名) / モーリス・ルブラン(著)
鳥居峠の此方こなたまでひしひしとばかり押し寄せて、峠を登って木曽家の軍勢——洞院左膳の軍勢と、ハタとばかりに衝突つきあたり、ここに合戦が開らかれた。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
九州帝国大学総長真野文二博士は、先年日比谷で電車に衝突ぶつつかつた事があつた。その折総長は小鰕こえびのやうに救助網の上で跳ね廻りながら
途端、目標あてを外れた銀貨はチチンと小石に衝突あたつて、跳返はねかへつて、囘轉まはつてベタリ。
二十三夜 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
しかしてふ、トラゲヂーの出来事は人物が其力量識見徳行の他に超抜するにもかゝはらず、不幸の末路に終へしむる所の衝突コンフリクトを有し
罪過論 (新字旧仮名) / 石橋忍月(著)
源「其様そんな事は有りゃアしないよ、此の虫を沢山たんとつかまえて医者様がびんの中へ入れて製法すると、はげしい病もなおるというは、薬の毒と病の毒と衝突かちあうから癒るというので、ま其様なに心配しないでも宜い」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「門口が淋しいから、これを据えるといいだろう」と、云って住職の方を見た監物の眼と住職の驚いた眼が衝突ぶっつかった。
不動像の行方 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
すると私の前額部が、何かしら固いものに衝突ぶっつかって眼の前がパッと明るくなった。……と思うと又たちまち真暗になった。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
醜い恋のいざこざにいつまで衝突ぶつかり合ふのです。
取り亂した化粧部屋にはただひとり三歳みつつ四歳よつつの私が𢌞まはりながら何ものかを探すやうにいらいらと氣をあせつてゐた。ある拍子に、ふと薄暗い鏡の中に私は私の思ひがけない姿に衝突ぶつつかつたのである。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
それでも可なり大勢おほぜい衝突ぶつゝかつた
南洋館 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
斯う云う処にいらっしゃろうとはちっとも知りませんで、昨夜ゆうべも今日も先刻さきほどまでも貴方のお噂が漸々よう/\重なって、ポンと衝突ぶッつかって此処でお目にかゝるなんてえのは誠に不思議でげすが
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
突然いきなり人のとこ飛込とびこんで硝子戸へ衝突ぶツかり、障子を打毀うちこわすなどという乱暴なのもありますが、この三八は誠に人のい親切な男で、真実まめに世話をするので人に可愛がられますけれども
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)