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衝突
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ぶつか
ふりがな文庫
“
衝突
(
ぶつか
)” の例文
けれども其の笑顔すら時々寒風に
衝突
(
ぶつか
)
って哀れにひしゃげた
相好
(
そうごう
)
に変った。こうなると我々は素晴らしい警句が口をついて出る。
The Affair of Two Watches
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
入口の
扉
(
ドア
)
に走り寄って、鉄かと思われるほど
岩乗
(
がんじょう
)
な、青塗の板の平面に、全力を挙げて
衝突
(
ぶつか
)
ってみた。暗い鍵穴を覗いてみた。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「これだけの事件の
衝突
(
ぶつか
)
り合いだ。もう少しこのおれを刺戟して、創造的境地へ引き上げてくれても、よかりそうなものだと思うのだがな」
名人地獄
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
……それがあの
洪水
(
みず
)
の時に流れ出して、大丈夫だった広岡の
家
(
うち
)
へ
衝突
(
ぶつか
)
ったので流れただろう、誰のおかげだ……
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
が、もとより、へえ、そうですか、と引っ返すわけにはゆかない。強く脚を
煽
(
あお
)
って前に廻った三次、背中へ
衝突
(
ぶつか
)
って来るところを浅く水を潜って
背後
(
うしろ
)
へ抜けた。
早耳三次捕物聞書:02 うし紅珊瑚
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
▼ もっと見る
とある露路の角に差かかった時、突然、
啻
(
ただ
)
ならぬ女の叫声をきいたので、驚いて足を駐めると、不意に真暗な露路から飛出してきた女と危く
衝突
(
ぶつか
)
りそうになった。
日蔭の街
(新字新仮名)
/
松本泰
(著)
吾家
(
うち
)
の
母
(
おっか
)
さんが
与惣次
(
よそうじ
)
さんところへ
招
(
よ
)
ばれて行った
帰路
(
かえり
)
のところへちょうどおまえが
衝突
(
ぶつか
)
ったので、すぐに見つけられて止められたのだが、後で
母様
(
おっかさん
)
のお話にあ
雁坂越
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
『もとへ!』と
雷
(
らい
)
のやうな
聲
(
こゑ
)
で
女王樣
(
ぢよわうさま
)
が
叫
(
さけ
)
ばれました。
人々
(
ひと/″\
)
は
互
(
たがひ
)
に
衝突
(
ぶつか
)
りまはりながら、
四方八方
(
しはうはつぱう
)
に
駈
(
か
)
けめぐりました。
暫
(
しばら
)
くして
皆
(
みん
)
なが
各々
(
おの/\
)
元
(
もと
)
の
位置
(
ゐち
)
につくや、
競技
(
ゲーム
)
が
始
(
はじ
)
まりました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
すると、ちょうどその時、女の人が一人、裸のまんま、わたしと
衝突
(
ぶつか
)
ったんです。
電気風呂の怪死事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
此の間、何うかすると、ゴト/\、ゴト/\と、輕い、併しながら
不愉快
(
ふゆくわい
)
な響が耳に入ツて、惡く神經を小突く。氣が付いて見ると、其は風が
中窓
(
ちゆうまど
)
や風拔の戸に
衝突
(
ぶつか
)
ツて
鳴
(
な
)
るのであツた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
「余程
質
(
たち
)
の悪い
婦女
(
おんな
)
にでも
衝突
(
ぶつか
)
ったものでしょうかナア」
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
とたんに左右から二つの岩が轟然と
憤怒
(
いかり
)
の叫びを上げ、
動物
(
いきもの
)
のように
衝突
(
ぶつか
)
って来たが、わずかに
舟尾
(
とも
)
に触れたばかりで舟も人も無事であった。
加利福尼亜の宝島:(お伽冒険談)
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
そして
彼處
(
あすこ
)
を行く廂髮の頭と角帽の頭顱とへ一時に
衝突
(
ぶつか
)
つて、慥に五點は屹度取れる、などと考へる。
努力論
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
日向一学と妙見勝三郎が、憎さ
気
(
げ
)
に喬之助を
凝視
(
みつ
)
めながら、一しょにいい出して言葉が
衝突
(
ぶつか
)
った。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
七點
(
セヴン
)
は
彼
(
か
)
れの
刷毛
(
はけ
)
を
投
(
な
)
げ
出
(
だ
)
し、『さア、
何
(
なん
)
でも
惡
(
わる
)
い
事
(
こと
)
は——』
圖
(
はか
)
らずも
其視線
(
そのしせん
)
が、
立
(
た
)
つて
皆
(
みん
)
なの
爲
(
す
)
ることを
見
(
み
)
てゐた
愛
(
あい
)
ちやんの
視線
(
しせん
)
と
衝突
(
ぶつか
)
り
合
(
あ
)
つたので、
急
(
いそ
)
いで
彼
(
かれ
)
はそれを
外
(
そ
)
らしました
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
で
櫂
(
かい
)
に力をこめ、岩と岩とが
衝突
(
ぶつか
)
り合い、やがて離れた一髪の間にスーッとばかりに突っ切った。
加利福尼亜の宝島:(お伽冒険談)
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
言葉が
衝突
(
ぶつか
)
って、双方、愕いて声を呑んだ。
釘抜藤吉捕物覚書:09 怨霊首人形
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
この人工的の断崖の下の、深い深い海上で浮き岩が
衝突
(
ぶつか
)
り合っているのであった。
加利福尼亜の宝島:(お伽冒険談)
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「ううむ、どうも仕方がない。思い切って
彼奴
(
きゃつ
)
らと
衝突
(
ぶつか
)
るかな」
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
斯う云い乍ら、大きな建物へ、彼はドシリと
衝突
(
ぶつか
)
った。
人間製造
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
こう云うとドンと
衝突
(
ぶつか
)
った。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
衝
常用漢字
中学
部首:⾏
15画
突
常用漢字
中学
部首:⽳
8画
“衝突”で始まる語句
衝突奇談
衝突隔蓆