“気”のいろいろな読み方と例文
旧字:氣
読み方割合
き54.0%
け30.3%
げ12.5%
ぎ2.0%
いき0.4%
ケ0.3%
か0.2%
が0.1%
ゲ0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この不自由(ふじゆう)な、醜(みにく)い、矛盾(むじゅん)と焦燥(しょうそう)と欠乏(けつぼう)と腹立(はらだ)たしさの、現実(げんじつ)の生活(せいかつ)から、解放(かいほう)される日(ひ)は、そのときであるような気(き)がしたのです。
希望 (新字新仮名) / 小川未明(著)
孫七も髭(ひげ)の伸びた頬(ほお)には、ほとんど血の気(け)が通(かよ)っていない。おぎんも——おぎんは二人に比(くら)べると、まだしもふだんと変らなかった。
おぎん (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
もう、何と云いますか、あたりは夕靄(ゆうもや)に大変かすんで、花が風情(ふぜい)あり気(げ)に散り乱れている。……云うに云われぬ華やかな夕方でした。
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)
中にも苦味走つた顔の男は、巡査の人を見るやうな見方をしたと思つたので、八は癪(しやく)に障(さは)つたが、怯(おく)れ気(ぎ)が出て下を向いてしまつた。
金貨 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
主婦(かみさん)が傾(かし)げた大徳利の口を玻璃杯(コップ)に受けて、茶色に気(いき)の立つ酒をなみ/\と注いで貰ひ、立つて飲み乍ら、上目で丑松を眺める橇曳(そりひき)らしい下等な労働者もあつた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
さうして、其盲動から達したところも、一つの文学の新しい処女地ではあつたけれども、追随者の向ふ方角に気(ケ)どられて、自ら亦踵を返された。
立つて箪笥の大抽匣、明けて麝香(じやかう)の気(か)と共に投げ出し取り出すたしなみの、帯はそも/\此家(こゝ)へ来し嬉し恥かし恐ろしの其時締めし、ゑゝそれよ。
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
きっとあの火の燃えている処には人がいようと思って、怖る怖る足音を忍んで鉄の戸の側に近寄って私(そっ)と隙間から内を覗いたが、ぼうっと火気の熱(ほて)り気(が)を感じたのみで何(な)にも目に入らなかった。
暗い空 (新字新仮名) / 小川未明(著)
必ズ中途ニ迎ヘ戦ハンニ、他ノ間道ヨリ奇兵ヲ放チテ、砦(トリデ)ノ背後ニ廻シ、多クノ下小屋(兵舎)ヲ焼カシメナバ、中川勢火ヲ見テ、後(ウシロ)ニモ戦ヒ有リト思ヒ、急ニ引退(ヒキノ)ク気(ゲ)ニ浮キ立ツベシ。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)