“げ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:
語句割合
35.3%
19.8%
15.2%
7.9%
6.8%
4.8%
2.7%
2.6%
1.0%
1.0%
0.6%
0.5%
0.3%
0.3%
0.2%
0.2%
0.2%
放下0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
我わが問ひをもてあきらかにしてし易き説をはや刈り收めたれば、我は恰も睡氣ねむけづきて思ひ定まらざる人の如く立ちゐたり 八五—八七
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
私はいつものようにたのに「ええこんなに、そう、何千株と躑躅つつじの植っているおやしきのようなところです」と、私は両手をひろげて
清貧の書 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
にもと思う武士達の顔をズラリと一渡り見廻してから彼は手綱たづなを掻い繰った。馬は粛々と歩を運ぶ。危険は瞬間に去ったのである。
開運の鼓 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
時に空中に天ありを説いていわく、〈宜しく審諦に観察すべし、卒なる威怒を行うなかれ、善友恩愛離れ、枉害おうがい信に傷苦〉と。
目は細く、常に、日光をおそれるごとくまばゆそうであり、顔じゅう、茶色のを持ち、笑うと不気味な歯並びが刃物のように真白だ。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
……かん、五、じょうさく、六、の七ツの孔は、人間の五情の言葉と両性の呼吸いきともいえよう。懐竹抄かいちくしょうを読んだことがあるだろう
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
足音あしおとつたのに、子供こどもだらう、おそもなく、葉先はさきうきだし、くちばしを、ちよんとくろく、かほをだして、ちよ、ちよツ、とやる。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
にや輪王りんのうくらゐたかけれども七寶しつぱうつひに身に添はず、雨露うろを凌がぬのきの下にも圓頓ゑんどんの花は匂ふべく、眞如しんによの月は照らすべし。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
我はベルナルドオを輕佻けいてうなりとせり。しかるに我が爲すところも亦此の如し。に塵の世に生れたる人、誰か罪業なきことを得ん。
由子は、流石に、一寸顔をあからめて、横を向いた。その赤らんだ耳朶みみたぶにかかった二三本の遅れがかすかにふるえていた。
夢鬼 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
あんたはまあその頃のおれを知るまいが、嘘だと思ふならお園さに聞いて見なんしよ、こつちのお父さお母さはよく知つてた筈だから
酔ひたる商人 (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
しやくも、ゆがみたわめり
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
町角の湯屋にうどんさきしてふ噂もいつかきえにけるかな
小熊秀雄全集-01:短歌集 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
そとにひるをしたたむる
抒情小曲集:04 抒情小曲集 (新字旧仮名) / 室生犀星(著)
「いいがら、いいがら、俺がこうして病気して、仕事にも追われでんだし、取りえでもらえ。——俺、山茶花など、どうでもいいがら。」
山茶花 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
「ほんじゃ、長作せえいいごったら、取りえでくんつえ。」と言って、平三爺は、痩せこけた顔を枕に押し当てた。
山茶花 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
われ等がこの里の名を聞くや、直ちに耳の底に響ききたるは、松風玉を渡るがごとき清水の声なり。の水とて、北国によく聞ゆ。
一景話題 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
道元はこの主張を謬説と呼ぶのみならず、また「仏法仏道に通ぜざるもの」、「仏をしらず、教をしらず、しんをしらず、ないをしらず、をしらざるもの」(正法眼蔵仏教)と呼んだ。
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
三四郎は握りハンドルつた儘、——かほを戸のかげから半分部屋のなかに差し出した儘、此刹那の感に自己みづから放下し去つた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
けいという字は、あみのことです。魚をとる網です。という字は、障礙物しょうがいぶつなどという、あのがいという字で、さわり、ひっかかりという意味です。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
「ああ、早く歸りたい、なア」と、渠はさもつらさうに云つて、うつ向きに長くなり、投げ出した毛脛の足を以つて、右と左りをかたみに、疊のりをする。
泡鳴五部作:03 放浪 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
師の君に約し参らせたる茄子なすを持参す。いたく喜びたまひてこれひるの時に食はばやなどの給ふ、春日かすがまんぢうひとつやきてひたまふとて、おのれにもなかばわけて給ふ。
樋口一葉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)