“礙”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さまた57.1%
がい9.5%
4.8%
ささ4.8%
さは4.8%
さへ4.8%
さまたげ4.8%
つまず4.8%
とどこお4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
純であるから、いろいろなものに邪魔をされずに、又は種々な外皮にさまたげられずに、真直に真に触れて行くことが出来るのである。
小説新論 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
けいという字は、あみのことです。魚をとる網です。という字は、障礙物しょうがいぶつなどという、あのがいという字で、さわり、ひっかかりという意味です。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
けいという字は、あみのことです。魚をとる網です。という字は、障礙物しょうがいぶつなどという、あのがいという字で、さわり、ひっかかりという意味です。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
仏像は背延びをするようにしてのろりのろりと歩きだしたが、十足ばかり往ったところでしきいささえられたようにひっくり返って大きな音をさした。
太虚司法伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
二人しては往きのさはらひ、妻の子が心盡して、籾の殼そこにしければ、踏みわたる溝のへにして、春風の吹きの拂ひに、籾の殼水に泛きしを、そこをだに超えてすゝむと、我妹子が木綿花つみて
長塚節歌集:2 中 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
堀割し跡にわずかに生出おひいで躑躅つゝぢ岩にしがみ付て花二つ三つ削落けづりおとせし如きいはほの上に小松四五本たてり其下に流るゝ水雪の解けておつるにや流早く石にさへられてまた元の雪と散るを
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
その不意打ふいうちの行為が僕の父の矜尚の過程に著しいさまたげを加へたから父は忽然こつぜんとして攻勢にでたのではなかつたらうか。
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
幸徳らは政治上に謀叛して死んだ。死んでもはや復活した。墓は空虚だ。いつまでも墓にすがりついてはならぬ。「もしなんじの右眼爾をつまずかさば抽出ぬきだしてこれをすてよ」
謀叛論(草稿) (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
意志にとどこおって肉情はほとんどその方へ融通ゆうずうしてしまった木人のような復一はこれを見るとどうやらほんのり世の中にいろ気を感じ、珍らしく独りでぶらぶら六本木の夜町へ散歩に出たり
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)