“さは”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:サハ
語句割合
28.6%
24.4%
20.2%
11.3%
6.0%
2.4%
1.8%
1.8%
1.2%
0.6%
(他:3)1.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「酒には何んにも入つて居たわけではない。宵に一こんかたむけて歸つた拙者に何んのさはりもなかつたのだから——」
「まだこんなに温いんですが……」と、肌にさはつて見て、彼はやつぱり思切おもひきりわるさうに醫員の方を振り返つた。
嘘をつく日 (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
これだけの人參にんじん一人ちよつとさはつて一舐ひとなめしても大抵たいてい病人びやうにんたすかる。
人参 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
道具屋だうぐや女房かみさんは、十錢じつせん値切ねぎつたのをしやくさはらせたのにちがひない。」
廓そだち (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それを基礎から打ち崩してかるのは大変な難事業だし、又必竟出来ない相談だから、始めより成るべくさはらない様にしてゐる。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
さはらぬ人にたゝりはない、おのれの気持を清浄に保ち、怪我けがのないやうにするには、孤独をえらぶよりないと考へた。
途上 (新字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
プーンと味噌汁の匂ひがして、お勝手では女房のお靜が、香の物をきる音までが、さはやかに親しみ深く響いてゐるのでした。
ひとりといふ事がどんなにさはやかなものかと、窓外の枝木をふるはせて激しく降る雨に、富岡は、うつとりと眼を向けてみる。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
この三歌は、天語あまがたり二七なり。かれとよあかりに、その三重の婇を譽めて、物さはに給ひき。
ここにその隼人に物さはに賜ひてのりたまはく、「然らば汝の王をりまつれ」とのりたまひき。
馬籠まごめむらはづれには、すぎえたさはさかひにしまして、べつたうげといふ名前なまへちいさなむらがあります。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
この身延みのぶさはと申す處は、甲斐の國飯井野いひゐの御牧みまき波木井はきゐ箇郷かがうの内、波木井郷はきゐがう戊亥いぬゐの隅にあたりて候。
こもりづのさはたづみなる石根いはねゆもとほしておもふきみはまくは 〔巻十一・二七九四〕 作者不詳
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
わたくしはのちよりして前を顧み、くわよりして因を推し、錦橋瑞仙のさいさはを信任することが稍過ぎてゐたのではないかと疑ふ。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
とえゝ、くすぐつたいどころさはぎか。
怪力 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
さはち、鳥はさへづる。
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
たがひ見合みあはせつゝ口々くち/″\のゝしさはいでる。
感服かんぷくする老人らうじんもある、切齒はがみする若者わかものもあるといふさは
またその黄泉よみの坂にさはれる石は、道反ちかへしの大神ともいひ、へます黄泉戸よみどの大神ともいふ。
我彼に、われ來れども止まらず、さはれ、かく汚るゝにいたれる汝は誰ぞ、答へていふ、見ずやわが泣く者なるを 三四—三六
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
筑波嶺の裾曲の田居も、葭分になづみ漕ぎけむ、いにしへに在りけることゝ、あらずとは我は知らず、おそ人の物へい往くと、獨往かば迷ひすの、二人しては往きのさはらひ、妻の子が心盡して、籾の殼そこにしければ、踏みわたる溝のへにして、春風の吹きの拂ひに
長塚節歌集:2 中 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
これは「さはり」の用例に本づく説であるが、「さはりあらめやも」、「さはり多み」、「さはることなく」等だけにるとそうなるかも知れないが、「いそかみふるとも雨にさはらめや妹に逢はむと云ひてしものを」(巻四・六六四)。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)